こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はヒラスズキ講座をやっていきましょう。
今日のテーマは、夏のヒラスズキを釣るための基本となる考え方や、シーズンの流れについて紹介していきます。
夏は真冬の厳寒期と並び、ヒラスズキ釣りは中々厳しい時期になります。
特に真夏は釣行する際の熱中症のリスクなども非常に高く、険しいポイントを狙うことも多いヒラスズキゲームは、体力的にもかなりキツイですね。
しかし、状況をしっかり把握すればヒラスズキが釣れないことは無いので、今回の解説を参考に釣果アップに役立ててもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 1年を通じて平均週3~4日ほどは磯に立ち、ヒラスズキやヒラマサ・大型のハタ等を狙っています
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、色んな釣りができます
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
夏のヒラスズキゲーム攻略の基本・要点
まずは夏にヒラスズキを狙う際、重要になってくるポイントや基本的な部分を簡単にまとめておきます。
- 6月・7月上旬くらいまでは春シーズンの続きで釣果が望める
- 梅雨時期は良型の釣果の期待値が意外と高い
- 梅雨明け以降の高水温期はヒラスズキの活性が低下したり、深場に落ちやすい
- 夏の暑さ軽減のため、ゲーターなどを使う
これらは夏にヒラスズキを狙う際に知っておいて損は無いと思います。
基本的なものとして頭の片隅にでも入れておいてくださいね。
まずは、月ごとの大雑把な流れから紹介していきます。
6月
春シーズン終盤が継続
6月は水温的には高くなってきますが、まだ高水温でヒラスズキの活性が著しく落ちることはありません。
だいたい4月頃から始まってくる春のヒラスズキシーズンですが、6月くらいまではダラダラと継続することが多いですね。
シーズン初期~盛期ほどの爆発的な釣果を上げることは難しいですが、風・ウネリやサラシといった条件が合えば、ヒラスズキは十分狙えます。
むしろ、ある程度水温が高い時期の方がイワシやキビナゴなど、ベイトフィッシュが浅場に差してくる確率が高くなることも良くありますからね!
梅雨時期は一発大型が出る可能性が比較的高い
これは地域による差もあると思いますが、私がヒラスズキを釣ってきた印象としては
- 3月~4月頃:シーズン序盤は釣果が不安定だが、4月頃になると80cm・5kg前後以上の大型が連発することもある
- 5月:水温上昇が本格化すると、全体的にややサイズが落ちて小型の釣果が目立ち始める
- 6月梅雨時期になって程よいウネリ・悪天候になると大型が釣れる(連発することはやや少なめ)
このような傾向を感じますね。
5月頃~梅雨入り前の春本番~初夏にかけてはサイズが伸び悩んだりするんですが、梅雨になって前線の活動が活発になると、春の荒食いとまではいかないものの、80cm前後以上の大型がポロッと釣れたりしますね。
6月下旬、梅雨前線の影響で若干サラシが出たタイミングで6kgオーバーの良型ヒラスズキをキャッチ。
梅雨時期はこの1発の釣果が期待できます。
7月
梅雨明けまでは春シーズン
7月に入ると、更に水温が高くなってきて、春から続いたヒラスズキシーズンは最終盤になってきます。
梅雨明けまでの7月上旬~中旬くらいまでは、大型の釣果が単発で出たりしますね。
ただし、磯のヒラスズキゲームは小型の青物やイサキの活動が活発になってきたり、状況によっては外道の釣果が目立つことも良くあります。
梅雨明け以降は小型メインのオフ
梅雨が明けて気温が30度を超えるのが当たり前になってくると、水温上昇がさらに進んでヒラスズキシーズンはオフになります。
水温が上昇しすぎてしまうと、ヒラスズキは適水温を求めて磯際の浅い場所から少し沖の深場に落ちることが多くなり、岸か狙って釣る難易度は高くなります。
しかし、小型のヒラスズキはサラシなどの条件が揃えばそれなりに釣れたりするので、全く釣れないということはありません。
一方、良型のヒラスズキが連発するようなことはかなり減りますね。
8月
8月ともなると、暖流が効く地域の海水温は25度を超えてきたりします。
こうなってしまうと、中~大型のヒラスズキは沖の深場に落ちる傾向がより強くなり、岸近くに残っているのはセイゴ~フッコサイズになることが多いですね。
私の場合、8月にもなるとヒラスズキを狙って磯に釣行することはほとんど無く、主にハタやイサキ・青物などを狙って釣行することが多くなります。
水温が下がってくる10月頃まではオフシーズンと考えていて、真夏の場合は他の魚を狙っていて良いサラシが出ているような時、ヒラスズキを「合間に少し狙ってみる」ような感じです。
夏にヒラスズキを釣るためのコツ
台風・低気圧の通過後を狙う
夏場は水温が高くなり、ヒラスズキは深場に落ちてしまうことはこれまでに紹介した通りですね。
この高水温が非常に厄介なわけですが、台風や勢力が強い低気圧が通過すると、浅い場所と深い場所の海水が混ぜられて岸近くの海水温が一時的に低くなることがあります。
この水温低下はヒラスズキがシャローに上がってくるチャンスタイムになることがあり、台風や強い低気圧通過後の数日間は夏場でもチャンスタイムになることがあります。
これはヒラスズキに限らず、ヒラメや青物なども同様ですね。
大きく荒れている時は危険を伴うので釣行することはおすすめしませんが、通過後の程よく荒れている状況下では、ヒラスズキが浅場に差してきていて釣果が良くなったりしますね!
深場に隣接している場所
磯といっても地形は様々で、遠浅な磯もあれば、沖合が深くなっている場所もあります。
夏にヒラスズキを狙うのであれば、沖のほうまでずっと水深が浅いポイントではなく、深い場所が隣接している場所の方がおすすめですね。
なお、これはルアーが届く範囲の水深の話ではなく、もっと沖からの地形になります。
ある程度水深が深い場所から続くポイントの方が、条件があった時にヒラスズキがコンタクトしてくるスポットの可能性が高く、釣果の期待度も高まりますからね。
表層系のミノーなどで食わない時は、深場にバイブレーションなどを投げて下のレンジを引くと、急にヒットしてくるようなパターンもあります。
潮が効いて水がフレッシュな場所
夏場になると、水温上昇によって特に潮の動きが少ない奥まった場所は水質悪化が進むことがあります。
もともとヒラスズキは外洋の潮通しが良い場所を好む魚なので、水質悪化には比較的敏感なんですよね。
秋や春のハイシーズンは内湾の少し奥まった場所でもヒラスズキが釣れることは良くありますが、夏場はあまり期待できません。
逆に川のように流れがガンガン効くような海峡・水道になっている場所など、常に新しい新鮮な潮が供給される場所を優先的に狙うようにしていますね。
天候・時間
天候や時間帯選びも、特に真夏のヒラスズキゲームでは釣果を左右しやすい印象があります。
他の時期でも当てはまりますが、特に夏場の場合はローライト時に釣果が集中しやすく、曇天や雨天時の釣行で釣果がまとまりやすいです。
真夏のピーカンでも釣れないことは無いんですが、光量が多くなると、ヒラスズキは岩の影の奥に隠れてしまうのか、ルアーへの反応が悪くなりやすい傾向を感じます。
ですので、晴天時の釣行となると、かなり厚いサラシが出ているような状況でないと、バイトはおろかチェイスすらないようなことも案外普通です。
また、時間帯選びも同様で、他の時期と比べるとマズメの時間に釣果が集中しやすいと感じますね。
※夜でもヒラスズキは普通に釣れますが、夜の磯は危険なのでおすすめはしません。
台風などで外洋がひどく荒れた時、漁港の堤防や河川周りを夜に狙うと良いです。
夏のヒラスズキ釣りの装備
ゲータースタイルがおすすめ!
夏のヒラスズキゲームは非常に過酷で、山を越えてエントリーしたりすると、熱中症のリスクがかなり高くなります。
ですので、安全を確保したうえで出来るだけ涼しく釣りができる工夫をしています。
私が夏の磯へ釣行する場合は
- 夏用フェイスカバー(顔・首の日焼け防止)
- 長袖シャツまたは半袖シャツ+ラッシュガード
- 薄手の皮グローブ
- 短パン+ラッシュガード+ゲーター
こんな感じで、転倒時のけがなどを防止するため、ゲーターを使用するスタイルでの磯ヒラスズキ釣行がメインですね。
その他、磯用のライフジャケットや帽子などは夏に限らず必須です。
晩秋~春先はウェットスーツを着たりしますが、夏場は暑くて着れたもんじゃないです。
私は怪我防止などを考慮して3mm厚のダイワのゲーターを使用していますが、軽快さ・涼しさを重視するなら2mm厚がおすすめです。
ゲーターを履けば、万が一の転倒でも、カキガラやフジツボがついた岩などに体を打ちつけても最小限のダメージで済みますからね。
ウェーダーやウェットスーツよりもはるかに涼しく、浅い場所なら水に浸かって歩いて進めるので気持ちが良いですよ(内部に水が入ります)。
実際に私が1年半ほど渓流や磯で酷使したゲーターです。
私の場合は使用頻度が非常に高いので、結構ボロボロ。
所々破れたり、穴が空いたりしています。
しかし、こうやってゲーターがダメージを受けてくれているということは、それだけ自分の体を守ってくれたということです。
涼しさを重視するあまりにラッシュガードだけでの釣行などは、体を守るためにも止めた方が良いです。
飲料もしっかり用意すること!
夏のヒラスズキ釣行では、水分補給も非常に重要です。
私は1時間半~3時間ほどの短時間釣行が多いですが、それでも1.5L以上の飲料水を必ず持って行きます。
私の場合、磯に出掛ける回数が1年を通じて週3~4ほど、多い時は皆勤賞で毎日出るくらいなので、一般の方よりも磯を歩くのは慣れています。
体が磯歩きに適応しているので汗をかく量はそこまで多くないですが、慣れていない方は滝のように汗が出ると思います。
ですので、特に長時間釣りをする方は1.5L~2L前後(人によってはそれ以上)の水筒を現場に持って行き、車内には別にストックを用意しておいた方が良いですね。
なお、スポーツドリンクなどの甘い飲み物を1度口にしてしまうとどんどん飲みたくなるので、私の場合は水+ミネラル補給のタブレットで済ますことが多いです。
私が磯釣行で使っているのは、ナルゲンの1.5Lの広口ボトル。
安価なものではありませんが、水漏れも全くなく、岩に軽くぶつけたりしても割れたりしないので使いやすいです。
夏場の磯釣行は熱中症などのリスクがかなり高くなるので、釣果以上に健康・安全面もしっかり考えて出掛けるようにしてください。
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