
こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はモデルチェンジを果たしたシマノの青物用ロッド、25コルトスナイパーエクスチューンの特徴・使用感を詳しくインプレしていきます。
私が購入したのはS100MHですが、狙いとしては地磯のデイゲームで食い渋った10kgクラスまでのヒラマサを中心に、ブリやカンパチなどを狙うためです。
本来の用途よりも強い負荷を掛けることになりそうですが、そこはシマノのロッド。
剛性の面は十分あるんじゃないかと期待を込めて新調しました。
結果としてはPE3号のライトタックルで12kgオーバーの大型ヒラマサを険しい磯でキャッチすることに成功、しっかり制御してやり取りをすることができていますね!
今回も忖度なしにインプレしていくので、ロッド選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
※現在の主な活動はYoutubeになっているので、普段の釣行や道具の紹介・釣り方の解説などはYoutubeチャンネルをご覧ください。
25コルトスナイパーエクスチューンを「サクッと」インプレ!

まずはロッドの特徴・使用感について簡単にまとめておきます。
- 飛距離・トラブルレス性:非常に快適で文句なし
- 重量感:スペック的にはそこまで軽くはないが、非常にバランスが良くて投げ倒しても楽に使える
- 感度・反発力:リミテッドには少し劣るが、だからこそ程よくマイルドで誰にでも使いやすい
- パワー:小型魚でもスムーズに曲がるが、バットはかなり強くて粘る
- ガイド:チタン+ステンレスガイド
- コスパ:もはやリミテッドに迫る価格。しかし、性能としては非常に優れる
- 気になる点:特に無し
- 適したルアー・シチュエーション:13~17cm程度までのプラグや60~80gクラスのジグに最適
ざっくりまとめるとこんな感じですね。
価格を見た時は想定以上に高かったので、購入するか迷いました。
しかし、実際に使ってみると使い心地は抜群。
下位グレードのロッドとは細かい部分の使用感に違いがあり、過酷なシチュエーションでの大型青物狙いにしっかり使い込める・信じて使えるロッドになっています。
飛距離・投げ感
まずは飛距離ですが、25コルトスナイパーエクスチューンにはシマノオリジナルのXガイドが採用されています。
私はXHのコルトスナイパーリミテッドも所有しているのでこれが初めてではありませんが、やはり投げ心地には違いがあります。
明確に差が出るほど飛距離が違うかというと怪しいですが、キャストした時のラインの暴れは明らかに少なく、ライン放出時の感触は他社の一般的なロッドよりも間違いなく良いですね。

足高仕様の小口径リングになっているので、バット付近でリールから放出されたラインのスパイラルが一気に収束します。
一見するとガイドにラインが激しくぶつかって抵抗になるような気もしますが、そういう心配はいらないと思います。
ブランクスにラインが触れることなく、シュルシュルっとラインが出ていく感触はやはり良いですね!
ライントラブル
非常に滑らかな投げ心地のガイドセッティングですが、ライントラブルのリスクも非常に少ないと思います。

トップ付近のガイドが密に配置されていることにより、向かい風や横風の中でキャストを繰り返してもガイド絡みは皆無、ストレスフリーで使えています。
私の場合はデイゲーム釣行がメインで風波を利用し、あえて風が吹きつけるポイントを選ぶことが多いです。
12kgオーバーのヒラマサを釣った時は向かい寄りの横風が9~10mほど吹くラフなコンディションでしたが、まったくラインが絡むようなことはありませんでした。
投げ心地・トラブル回避能力ともに非常に優秀なロッドですね!
重さ・重量感
25コルトスナイパーエクスチューンですが、カタログスペックではS100MHは344gとなっています。
最近の青物用ロッドはMHクラスで200g台のものも出てきているので、軽いロッドではないと思うかもしれません。
しかし実際に使ってみるとその印象は変わります。
重たい部分がグリップ付近に集中しているため、実釣時にはスペック以上の軽さを感じます。

6000番のセルテートSWをセットしてみると、重心バランスはこの辺りになります。
セルテートSWは非常に軽いリールですが、しっかりとグリップ部分に重心が来るので、バランスが非常に良いです。
また、ガイド素材もチタンフレームになっていることにより、穂先部分が軽く、持ち重り感の軽減に貢献していますね。
ですので、カタログ上ではそれほど軽いロッドには思えないかもしれませんが、実釣時の軽さ・快適性は十分。
ロックショアで青物とギリギリのやり取りをする強さを持ったロッドとして考えれば、かなり使いやすいです。

私の場合、釣行自体は短時間ですが、一度も休憩せずにひたすらルアーを投げ続けることが多いです。
そんな時でも疲れ知らずでキャストできるロッドになっているので、軽さ・軽快さに関しては特に不満は無く使えていますね!
感度・反発力
25コルトスナイパーエクスチューンの感度や反発力ですが、この価格帯のロッドらしく無負荷の時はピンとした張りがあります。
ロッドを振っただけだと「ちょっと硬いか?」と思うかもしれませんが、実際にルアーを投げてアクションを与えたり、魚を掛けてやり取りをしてみると、思いのほかスムーズに穂先を中心に曲がってくれます。
この反発感はかなり絶妙で、無駄なブレやフニャフニャ感は全く気にならず、それでいてピーキーなものではありません。

12cm~13cmクラスのダイビングペンシルをアクションさせても、穂先を中心に程よく曲がってくれてアクションのエラーも起こりにくく、一方で60gや80gクラスのメタルジグをロングジャークさせたり、大きく動かしてもしっかりとロッドがパワーを伝えてジグを狙い通りに動かせます。
私は上級機種のコルトスナイパーリミテッドも所有していますが、H~XHクラスのタックルの中でリミテッドの出番は少なくなっています。
なぜかというと、リミテッドは反発力が強く、しっかりとロッドを曲げこんでキャストしたり、魚とやり取りできるシチュエーションでは使い勝手の良さを発揮します。
しかし、バックスペースが取れずにフルキャストが難しいポイントだったり、踏ん張りが効きにくい足場が悪い場所だとその反発力の強さが仇となり、使いにくいと感じることがあります。
ですので、険しいポイントを狙う時は低弾性寄りのロッド使う機会が多くなるんですね。
その点、この25コルトスナイパーエクスチューンはリミテッドほどの高反発感は無いので、状況問わず・誰にでも使いやすいバランスに仕上がっていると思います。
当然、下位機種のロッドよりもシャキッとしていて反発力も強くなりますが、しっかりとブランクスの性能を引き出しやすい・使い切りやすい所でバランスされていますね。
確かに高級なロッドではありますが、この使い心地はかなり絶妙です。
ロッドのパワー
スペック的にはPE4号・ドラグMAX6kgということですが、思いのほか魚の引きに対してスムーズにロッドが曲がります。

無負荷の時はピンとした感触がありますが、1kg前後の小型のカンパチをヒットさせたり、小型魚でもロッドが曲がって仕事をしてくれます。
一方、バットまで曲がり込んでからの粘り強さに関しては、シマノ製上級機種らしい強さをしっかりと感じます。

これは実際にヒラマサをヒットさせて足元まで寄せた時にかなり強く突っ込まれた場面ですが、ドラグを強く締め込んでいることもあり、バットからかなり大きく曲がり込んでいます。
この時、ドラグ設定は初期で手元で5kgほどでスタートしましたが、ヒット直後に一気に走られたのでドラグ負荷は7kg+αくらいまで上げています。
カタログ表記のMAX6kgという値は完全に越えてしまっていますが、実際にはそう簡単に折れることはありません(あくまでも自己責任です)。
私の場合、PE3号タックルでドラグは7kg半~MAXで8kgくらいまで締め込むこともありますが、最近のPEラインは非常に強く、ダメージのチェックと確実な結束ができていれば、これくらいの負荷でも切れません。
特にシマノ製ロッドはもともとかなり剛性の面は優秀ですし、自己責任にはなりますが、ある程度の無茶はできるロッドですね。

こちらは25コルトスナイパーエクスチューンS100MHでキャッチした1匹目のヒラマサ。
ファーストフィッシュがまさかの12.4kg(115cmクラス)。
想定外の大きさでしたがロッドはしっかり耐えてくれましたし、主導権は与えずに一気に寄せてキャッチできました。
魚を暴れさせない・しっかりと制御するやり取りができれば、このクラスの魚でも釣り上げることは可能です。
正直、このロッドで狙うのは10kgクラスまでなので、掛かった時は少し焦りましたが…
ガイド
25コルトスナイパーエクスチューンですが、高級なロッドになるのでバットのXガイドはチタンフレーム、それ以外はステンレス仕様になります。

バット側はシマノオリジナルの独特な形のXガイド、ステンレスフレームでも実釣時に明確な悪影響が出るわけではありませんが、錆びにくさやガイドの軽さがロッドの使用感向上に影響を与えています。
コスパ
25コルトスナイパーエクスチューンですが、定価で7万円台中盤~8万円クラスになっています。
ここ最近の物価高の影響もあるので仕方ない部分はありますが、もはやリミテッドとそこまで変わらないくらいの高級ロッドになっています。
はじめて価格を見た時は思ったよりも高くて買うのを少し躊躇しましたが、実際に使ってみると使用感は非常に良く、人によってはリミテッドよりも程よくマイルドで使いやすいと感じる方もいると思います。
道具にこだわりたい方にとっては、バットに錆びにくいチタンフレームガイドだったり、細かい部分の仕様がエクスチューンになると良くなるので、長く使い込めるロッドが欲しい方には良いロッドだと思います。
4万円前後など中級グレードのロッドと比べると、釣果が明確に変わるわけではありませんが、実釣時の快適性・使いやすさは確実に上がります。
奮発して購入しましたが、価格だけのことはあるロッドですね。
その他特徴
ロングナット
個人的にコルトスナイパーリミテッドやエクスチューンで気に入っているのが、緩みにくいロングナット。

ロックナット仕様の2つのナットを締めて使うのは何となく面倒ですし、細かい凸凹が少し気になったりしますが、このナットは1つだけで全然緩みませんし、段差がなくて握りやすいです。
エクストリームパワーコントロールグリップ
個人的はもう1つの特徴が、グリップエンドのエクストリームパワーコントロールグリップ。

正直、キャスト時に手首が固定される感じになるので、好みは分かれるかもしれません。
私としては、普段からそれほどフルキャストをすることはほとんどなく、力を抜いて楽に投げ続けることが多いです。
そんな状況でも、それほど力まずともロッドを振り抜きやすくなるので結構気に入っています。
ちなみに、手首に違和感が出るという方は、エンドに掛ける指の本数を調整してみると楽になるかもしれません。

私の場合、このグリップのロッドを使う時は掛ける指を2~3本にしてキャストしています。
その方が違和感を少なくしてキャストを続けやすいですね。
欠点
25コルトスナイパーエクスチューンの欠点ですが、今のところ特に使いにくさは感じていません。
むしろ想像以上に使いやすく、十分な強さもあって満足して使えています。
あえて言うなら、あと5000円~1万円ほど安ければ良かったかなとも思いますが、今のご時世で高級なチタンフレームガイドを混ぜた仕様になっているので、仕方ないかと思います。
適した使い方・シチュエーション

私が購入した25コルトスナイパーエクスチューンS100MHですが、基本的にはSWリールの6000番、PE3号を中心に使いやすいと思います。
PE4号まで対応となっていますが、私としては3号クラスの方がラインの強度とロッドの強さのバランスはとりやすいように思えます。
ルアーに関しては16cm~17cm前後のダイビングペンシルやポッパーを中心に、食い渋っている時は13cm・30g前後の小型のものにも対応は可能です。
メタルジグの場合は60g~80gクラスがちょうど使いやすい反発感ですね。
穂先からベリーにかけての反発感は良い具合に調整されているので、ルアーの種類問わずオールラウンドに使えます。
狙うターゲットとしては、だいたい3kg~10kg程度までのブリ系青物やシイラ・大型のサワラなどを中心に、2kg前後~5kg程度までのカンパチやヒラマサなどにマッチしています。
私の様に食い渋った10kg前後までのヒラマサを磯で狙う際にも使うことはできますが、魚を反転させずに一気に寄せきるやり取りができていないと、大型がヒットした時に制御できずにラインブレイクするリスクは非常に高いです。
堤防などラインが出せる開けた場所であれば使うことはできますが、あえておすすめはしません。
基本的には中~大型のブリやシイラなどをメインに、中型までのヒラマサやカンパチ狙いに向いたロッドですね。
まとめ!

今回はシマノの25コルトスナイパーエクスチューンのインプレをしました。
高級なロッドですが、軽さ・反発力・繊細さ・粘り強さのバランスは非常に良く、リミテッドほどのピーキーさが無くて文句なしに使いやすいロッドになっていますね!
奮発して購入しましたが、これは今後のロックショアゲームでかなり強い武器になること間違いなしです。
もちろん、堤防周りの釣りにも使うことができますから、興味がある方はぜひお試しあれ。