こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はシマノの中~大型スピニングリールの人気機種、21ツインパワーSWの使用感や特徴を詳しくインプレ。
私は21ツインパワーSWの14000番をヒラマサメインのショアプラッギング・ショアジギングにて使用中。
忖度なしに使用感を紹介していくので、リール選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住
- 現在は魚釣りで生計を立てています
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
21ツインパワーSWの注目ポイント!
金属ローター採用!
ツインパワーSW、上位機種のステラSWのローター素材は剛性重視の金属素材(アルミ)。
下位機種のストラディックSW以下のリールのローターは樹脂素材を採用しており、グレードによる差が出ています。
実際の使用感においても、ツインパワーSWクラスのリールになると負荷を掛けた時の安定感に違いが出てきますね!
インフィニティドライブ
インフィニティドライブとは、巻き上げ時の無駄な抵抗を減らすものになります。
もう少し具体的に言うと、特にハイギアモデルを使う時など、負荷を掛けた時のハンドルの巻き感が軽くなり、巻き重りが目立ちにくくなるメリットがあります。
ツインパワーSWに限らず、インフィニティドライブ搭載の機種は、搭載されていないものと比べるとハンドルの巻きが軽快になっていて、低負荷~高負荷時問わず、楽に巻き込めるリールになっていますよ!
Xタフドラグ・ヒートシンクドラグ
ローター素材とともに、ドラグ周りの構造もツインパワーSWになるとグレードがアップします。
それほど負荷を与えない小型番手では恩恵はそこまで無いと思いますが、PEライン5号や6号、それ以上を使う大型魚とのやり取りでは、ドラグの安定感・信頼性による影響が大きくなってきます。
後で詳しく紹介しますが、ドラグ性能という点でもストラディックSW以下のリールとツインパワーSW以上のリールでは「それなりの差」を感じますね。
ウォームシャフトオシュレーション
オシュレーションとは、ハンドルを回した時にスプールを上下させるシステムのこと。
これがツインパワーSW以上になると、ウォームシャフトと呼ばれる方式になり、ストラディックSW以下のリールはカム式(ダイワ製リールに広く使われている使われている)なんですね。
シマノの小型スピニングリールにはウォームシャフト方式が広く採用されていますが、SWリールの場合は上級グレードのみになっています。
現在はそこまで使用感の差はありませんが、以前はシマノのウォームシャフト方式の方がラインが綺麗に巻かれ、巻き上げ時のパワーロスが無い印象でしたね。
構造的にはウォームシャフト方式の方が複雑になり、コスパの面では不利とされています。
シマノ 21ツインパワーSWを「サクッと」インプレ!
ここから先はツインパワーSWの使用感を詳しく解説していきますが、まずは私なりのインプレッションを簡単にまとめておきます。
- 重量感:平均クラス。剛性感を考えれば十分
- 巻き心地:ギアが擦れる感触はあるが、無駄なガタつきやムラは全く気にならない
- 剛性感:実釣性能としてはもはや十分すぎる強さ・安心感
- ドラグ:ドラグのスムーズさが上質になっている
- ライントラブル:向かい風爆風の中でも1度も無し
- ハンドル周り:実釣時に特に問題はない
- 気になる点:ドラグノブの小ささ
- ターゲット・釣種:ヒラマサやマグロ・カンパチ・GTなど、大型魚狙いのスタンダードとしておすすめ!
簡単にインプレするとこんな感じですね。
大型魚と負荷を掛けてやり取りをするリールを探している方へ、中~上級者の方が使用するリールとして間違いなくおすすめできますね。
ステラSWというハイエンドリールもありますが、正直言ってコスパと性能を考えたら「ツインパワーSWで十分」ということがほとんどだと思います。
21ツインパワーの重さ・重量感
リールの重量感に関してですが、私が使用しているのは14000番のパワーギアのモデルになるので、「リールがめっちゃ軽い」と感じることはありません。
カタログスペックでは660g。
しかし、下位機種のストラディックSWの14000番と比較すると40g軽く、ハイエンドのステラSWと比較しても15g軽い(番手による違いあり)。
下位機種のストラディックSWよりも内部構造が優れているにも関わらず、重量が軽くなっているのはメリットでしょう。
XHパワーの青物ロッドをセットして使っていますが、タックルのパワーを考えたら十分軽く、重さやバランスに関して特に不満を感じることは無いですね。
リール自体も年々技術の進化でコンパクトになってきていて、一昔前の大型リールと比べたら快適性は明らかに向上しています。
休憩なしにヘビーなプラグやメタルジグを2時間・3時間と投げ続けることも普通ですが、特に筋肉痛になったりすることもありません(使い手の慣れによる部分も大きいが)。
21ツインパワーSWの巻き心地・剛性感
ギアの噛み合う感触はあり
これはツインパワーSWに限らず、ステラSWも同様ですが、大型のSWリールなので小型番手よりも巻き感に関しては若干のザラザラ感は存在します。
小型スピニングリールのようなヌルヌルした超滑らかな巻き心地とは少し違い、大径ギアがガッチリと噛み合う感触があります。
そもそもSWリールはリールの繊細さよりも剛性・耐久性を重視した設計になるので、その点は不良ではなく製品の特性によるもの。
しかし、実釣において巻き心地が悪くて使用感に影響することは全くないので、十分満足して使えていますね!
巻き心地自体軽快ですが、金属ローター採用による剛性感・程よい慣性を感じることができます。
負荷を掛けた時の剛性・快適性が向上!
魚をヒットさせて負荷を掛けた時、やはりツインパワーSW以上になるとリールの剛性感・巻き上げ力の良さが際立ってきますね。
下位グレードのストラディックSWも基本的な性能としては十分備わっているんですが、負荷を掛けた時にリールの余力としてはあまりなく、「スルスルと快適に巻ける」というレベルにはなっていません。
頑張ってリールを巻けば魚は寄るけど、どこか余力が無い感じなんですよね。
これがツインパワーSW以上になると、ドラグ力を10kg前後以上掛けてリールを巻き取ってもボディやギアの弱さが気になりにくく、ハンドルの巻きにくさがありません。
磯でヒラマサを狙う時など、ドラグを締めこんで一気にリールを巻くような使い方をする時、ツインパワーSWクラスのリールは頼もしさが出てきますね!
私の場合は激流エリアでの使用やプラグ・メタルジグ両方の使用を考慮してPGを使っているので、特に巻き上げ力に関しては優秀で非常にパワフル。
ラインが出せない根回りのやり取りでも、ドラグを締めこんだやり取りがスムーズにできて安心感もあります。
まるなか
21ツインパワーSWのドラグ
内部構造・ドラグ力がグレードUP
ツインパワーSWになると、ドラグ内部の構造がグレードUPしています。
番手によって違いがありますが、
- リジッドサポートドラグ
- Xタフドラグ
- ヒートシンクドラグ
これらの機能がしっかり装備されていて、より大物狙いにおける信頼性が向上。
実際の使用感においても下位グレードのリールとはドラグの効き具合の違いを感じることができますね。
また、実用・最大ドラグ力も大幅にアップしているので、ツインパワーSWは高負荷なやり取りへの対応力が高くなっています。
私が使用している14000番を例に挙げると、
- ストラディックSW14000:実用ドラグ9kg、最大ドラグ15kg
- ツインパワーSW14000:実用ドラグ14kg、最大ドラグ25kg
- ステラSW14000:実用ドラグ18kg、最大ドラグ25kg
違いはこんな感じ。
14000番ではだいたい7kg前後~10kg+αくらいのドラグ負荷を掛けることが多く、ストラディックSWだと使い方によっては実用ドラグ力が微妙に弱いんですね。
こういった点においても、ツインパワーSWは高負荷への対応力とコスパのバランスが良いと言えます。
滑り出し・安定感が向上!
ツインパワーSWのドラグ性能ですが、足元でヒラマサに突っ込まれても特に怖さが無く、ドラグを緩めたりする必要を全く感じずに使えています。
下位機種のストラディックSWの場合は、ドラグの出だしや至近距離のやり取りの際、微妙な食いつきがあってカサカサ感が若干あります。
大型のヒラマサを掛けて急に突っ込まれた時、ストラディックSWだとドラグを若干緩めたくなる場面があったり。
この点において、ツインパワーSWの方がラインブレイクを気にせずに高負荷でのやり取りがスムーズにできています。
まるなか
大物狙いに必要となるドラグ性能は十分備わっているよ
ライントラブル
速めのオシュレーション
SWリールは小型番手と比較すると、オシュレーションスピードが速くなっています。
飛距離や滑らかな巻き心地より、太いPEラインを使用した時のライントラブル回避を重視した設計になっているということですね。
私が使用しているツインパワーSW14000PGの場合、だいたいハンドル2回転弱でスプールが1往復します。
爆風下でもトラブル無し!
ショアプラッギング・ショアジギングでは向かい風で波が立つことで魚の活性が上がることも非常に多く、向かい風が強く吹き付ける状況下での釣行も繰り返しています。
風が強い時は、まっすぐ立っているのがやっとくらいの風速13m前後を越えてくるようなコンディションでも使っています。
そんな中でプラグを中心にキャストを繰り返しても、これまでのライントラブルは完全にゼロ。
ラインがダンゴになったり、ぴょん吉が発生することも一度もありませんね。
ある程度ラインをカットした状態での糸巻き量はこんな感じ。
スプールリングの角度が変わる場所までキッチリ巻いて使っていますが、全くトラブルが無いのでかなり信頼して使えています。
ハンドル周り
ノブ
ハンドルノブは番手により、Ci4+素材のラウンドノブ、またはラバー素材のエッグタイプのノブを採用。
内部にベアリングは2個装備していて回転もスムーズ。
ノブの規格はシマノBタイプノブになるので、適合するものなら自由に交換も可能。
ハンドルシャフト
ハンドルシャフトは剛性感のある金属製で、特に歪みやがたつきは気にせずに使えています。
締めこんだ時の感触はかなりガッチリしていて、一度締めこめば緩むことも無いですね。
折り畳み機能を排除した小型番手のハンドルとは違ってハンドルのつなぎ目にネジがあり、ハンドルを緩めると若干の遊びがあります。
ラインローラー
ラインローラーは防水性に優れたXプロテクトを採用。
内部に撥水グリスが入っているので回転性能は若干重たいですが、軽くても40g~50gクラスのルアーを使うので糸ヨレは特にないですね。
防水性能はかなり優れているようで、波をザブザブ被ることも多いですが、使用後に水洗いをすれば異音や潮ガミは今のところ全く無し。
21ツインパワーの気になる点
慣性の大きさ
これは完全に好みの差になりますが、金属ローター採用のツインパワーSWやステラSWといったシマノ製リールは、ダイワのセルテートSWやソルティガと比較すると、ハンドルを回転させた時の慣性がしっかり働きます。
勢いをつけてハンドルを回してルアーにアクションを与えると、惰性で回ろうとする力がしっかり出るんですね。
一方、ダイワ製のリールの場合は、ハンドルを止めた時に「ピタッ」と回転がおさまりやすく、惰性で長く回ることはありません。
一回ローターが動き出すと、その後も少ない力で回せるのがツインパワーSWなどのシマノ製リールのメリット。
一方、ダイワ製リールはハンドルの巻きに緩急をつけ、止める・動かすの動作を繰り返す時、ややリニアに操作しやすい印象ですね。
ドラグノブ
実釣時の性能に関して特に不満を感じることはないリールですが、あえて言うならドラグノブが少し小さいことかな。
ダイワ製のSWリールはドラグノブが大きくなっていて、ダイワのリールを使った後にシマノのリールに持ち替えると、ノブの小ささが少し気になりますね。
こちらはダイワのノブ。
明らかにノブが大きく、デザイン的にもシャープな印象。
ラインがノブに当たらないようにわざと小さくしているのかもしれませんが、ファイト時にドラグテンションを少し変えたい時はノブが大きい方が楽に調整できます。
ライバル機種との違い
シマノ 20ストラディックSW
ストラディックSWはツインパワーSWの下位機種に当たりますが、価格の差はかなり大きいです。
ストラディックSWはコスパを考えたら十分使えるリールですが、10kg・15kg・20kgなどの大型魚を狙うとなると、剛性感やドラグの安定性において若干劣る部分が気になりやすいかと。
5kg前後までのそこまで大きくない魚を狙ったり、あくまでもサブ機として考えるならストラディクSWでも良いと思いますけどね!
PE3号や4号程度までを使うなら、ストラディックSWでも思いのほか使いやすくて全然いけちゃいます。
一方、大型のヒラマサやカンパチ・マグロ・GTなどを狙うのに使うなら、やはりツインパワーSW以上のリールが信頼して使えるかな。
▼詳しい使用感解説は【シマノ 20ストラディックSW徹底インプレッション】を参考にどうぞ
シマノ 19~22ステラSW
ステラSWはシマノのハイエンド、定価で10万オーバーのリールになりますね。
正直言って実釣に必要な性能という点ではステラSWとツインパワーSWは大差なく、釣果に影響が出るようなことは基本的に無いですね。
細かい部分のガタやパワーロスの小ささ・使用している部品の耐久性などは当然ステラSWの方が上ですが、そこまでリールを使い切れる方が果たしてどれだけいるのか?
特にこれからタックルを揃えていく場合、ステラSWを1台買うよりもツインパワーSWを2台買ったり、変えスプールを揃えたり、ロッドを買ったり・・・。
まずは様々な状況への対応力を上げていくのがおすすめですね。
ダイワ 21セルテートSW
ダイワの21セルテートSWは、ツインパワーSWと同価格帯のライバル機種。
セルテートシリーズはダイワの中でもかなり人気があり、正直言って優劣をつけるのは中々難しいですね。
ローター素材がアルミのツインパワーSWに対し、セルテートSWは巻き出しの軽さを重視したZAION素材のエアローター。
ローターの剛性感はツインパワーSWの方が歪みにくくてガッチリした感じがします。
また、重量に関しては6000番を除けばセルテートSWの方が全体的に軽くなっていますね。
セルテートSWは剛性重視のソルティガと比較すると軽さを重視した設計になっていて、ステラSWの下位機種であるツインパワーSWとは若干異なる位置づけに思えます。
また、ハンドルを回した時のオシュレーションがセルテートSWの方が遅く、フワフワと飛ぶのがセルテートSW。
ツインパワーSWはオシュレーションが速くてラインがクロスされて巻かれるので、ライントラブル防止を重視しているように思えます。
どちらも基本性能は十分備わったリールなので、マグシールドの有無やローター素材・重量の差などを考慮し、最終的には好みで選べばいいと思います。
▼詳しい使用感解説は【ダイワ21セルテートSW徹底インプレッション】を参考にどうぞ
まとめ!
今回はシマノの21ツインパワーSWのインプレをしました。
- 大型SWリールなのでそこまで軽くは無いが、ストラディックSWやステラSWよりも軽い
- 金属ローター採用で負荷を掛けた時の巻き上げ力・剛性感UP!
- ドラグ性能もスムーズに、安定感が向上している
- ライントラブルは一度も発生しておらず、爆風向かい風の中でも問題なく使えている
- 10kg前後以上の大型魚狙いにおいて、コスパと性能を考えたらファーストチョイスになるリールか
- 細かい点ではステラSWに劣るが、実釣性能においては全く劣らない
要点をまとめるとこんな感じですね。
決して安いリールではありませんが、大型魚をガチンコファイトで狙うリールとしてはコスパと性能のバランスは非常に優秀。
価格が違いので当然といえば当然ですが、ストラディックSWよりも上質で大型魚狙いにおける安心感・快適性に優れたリールになっています。
使いやすいおすすめリールです!
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こんばんは
コルトスナイパーリミテッドとツインパワーSWの記事を拝見しました
以前大型魚を釣りに行ける環境に無いから大型タックルは揃えないと投稿しましたがまるなかさんの記事を見るたびにこのまま大型ヒラマサにチャレンジする事もなく釣り人生を終えていいのか?
と言う思いが日に日に強くなって来ました
そう簡単にメーター越えヒラマサをヒットさせれるとも思いませんが以前は全然釣れなかったヒラメマゴチもまるなか大衆鮮魚を読みまくって勉強し多少は釣れるようになってきたのでヒラマサもチャレンジしようと決めました
ガチタックルはまるなかさんを真似させてもらいます
簡単に釣れなくても中々釣りに行けなくてもロッドスタンドに置いてあるだけで勇気をもらえそうな気がするので買い揃えたいと思います
踏み込むきっかけをありがとうございます事故には気をつけて頑張ってください
千葉や茨城・南伊豆の渡船ではヒラマサやキハダマグロが狙えるので、それらをやるなら強いタックルも使えると思います。
今後も安全に気をつけてぼちぼちやりますよ!