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さて、今回は春の時期のシーバス釣りにおける釣り方の基本的な部分を少し詳しくお話をしていこうと思います。
春の時期は産卵を終えたシーバス達が再び接岸してくる季節。サイズは若干選びにくい部分もありますが、しっかり釣り方を考えてポイントを選んでいけば釣果につなげやすいという特徴がありますね(*^^*)
ベイトフィッシュの種類などによって釣り方は多少変わってきますので、状況判断をいかに適切に行ってシーバスがどんな餌を食っているのか把握することが大切かな。
そんな春パターンのシーバス釣りについて、前置きはこれくらいにして早速釣り方やポイント選びなどのコツとなる部分について、普段わたくしまるなかが注意していることを紹介していきます。
目次 非表示
春のシーバス釣り 釣り方・攻略法の基本
春パターンシーバスの時期
さて、まずこの春の時期という考え方ですが
大体2月中旬くらいの日の入り時刻が伸びてくる頃から春パターンのシーバス釣りが徐々に本格化していくことが多いかな。そして5月いっぱいくらいまで春のシーバス釣りはダラダラと収束しつつも続いていく。
もちろんお住いの地域によって多少前後しますので、このあたりは現場に通って確かめてみることが一番大切!
まずは春の時期の主なベイトフィッシュの種類からお話をしていきますが
基本的に春のシーバス釣りはベイトフィッシュが小型化することが多いので、小さなベイトに付くシーバスをどのように攻略していくのかがカギになります。
春のシーバス釣り ベイトフィッシュの種類
バチ
地域にもよりますが、早い場所では1月くらいからバチ抜けがスタートし、これをシーバスが偏食するパターン。
大体12月終わり~5月位までバチ抜けは続くことが多いですが、
メインとなるのは春パターンでもシーズン初期の頃。
他のベイトフィッシュが少なく産卵を終えて体力のまだ回復していないシーバスにとってはバチは格好の餌になるからですね。
その後チアユなどが接岸してくると、状況によってバチを偏食したりチアユなどの小魚を食ったりするのでシーバスが何を食べているのかをしっかり把握したいところ。
チアユなどの小魚と比べると、ボイルの出方が静かであったり水面に波紋が広がるだけのパターンが多いので、経験を積むとその出方でバチを食っているのか小魚を食っているのか何となく分かるようになってきますよ(*^^*)
また、ボラやウグイなどがルアーに積極的にアタックしてくるような時はバチを捕食していることがあるので、これらを目安にしてバチ抜けの有無の参考にしたりすることもできますね!
バチを偏食している時は、チアユなどのベイトを食っているシーバスよりもルアーに食いつかせることは比較的容易であることが多いので、バチパターンのシーバス釣りは初心者の方が経験を積むのにも最適ですから、バチ抜けシーズンは見逃さないようにしたいところ。
なお、バチ抜けパターンのシーバス釣りについては「シーバス バチ抜けパターン攻略の基礎基本」に詳しい解説がありますので、よろしければ参考にしてみてください。
チアユ
バチパターン開幕よりもワンテンポ遅れてやってくることが多いチアユ。大体2月下旬~6月上旬位までは港内や流入河川周辺に群れを成している。比較的まとまった数の群れでいることが多いので肉眼で確認できることも多いのが特徴かな。
サイズは4~5cm位の小型のものから、大雨の後で河川から流されてきたものはもう1周り大きかったりする。バチなどと比較すると遊泳力があるベイトフィッシュになるので、こちらを捕食しているシーバスは餌を追い回して捕食することが多くなる。ですのでボイルの出方も豪快になり、派手にしぶきを上げて捕食することが割合としては増えてきます。このあたりのボイルの出方を見極めていくと、バチパターンとの区別はできる。
ハク
チアユ接岸よりも若干早い時期に港湾部や流れの緩やかな河口周辺などに湧いてくるボラの稚魚がハク。時期としては2月中旬~3月上旬くらいにスタートする地域が多いかな。
サイズは徐々に大きくなっていくがシーズン初期で2~3cm程のメダカサイズから始まる。チアユと同じようにある程度遊泳力があるのでシーバスのボイルもある程度派手に出ることが多いかな。
チアユと比較すると、ハクの方が平べったくて顔が丸っこい特徴があるので見分けは付けやすい。このハクに付いているシーバスは釣れる個体と釣れない個体がハッキリとしていることが多いので、釣れない個体を狙い続けると痛い目に合うことがあるので注意したい。
シロウオ
最近までノーマークだったベイトフィッシュ。私の住んでいる静岡ではそこまで重要な春のベイトフィッシュだとは考えていなかったのですが、偶然シーバスがシロウオを大量に吐き出したことからパターンを見つけた感じ。
シロウオはは2月~4月くらいに河川に遡上して産卵するので、この時期の港湾や河口周辺で他のベイトフィッシュが少ないという時は、実は有望なベイトになっているのかもしれない。
基本的に浅い場所に生息していることが多く、水深の浅い港湾部や河口周辺で見かけることが多いのが特徴。シロウオとシラウオは似ているようで別の魚。シロウオはハゼの仲間でボトム周辺を移動するベイトフィッシュ。ボイルなどが見られない港湾部や河口周辺で一見するとシーバスが釣れそうもない状況の中、実はボトム周辺でこのシロウオを食っているパターンが続いたので結構釣果に繋げることができた。
基本的には流れのヨレなどにシーバスが定位し、ボトム付近を移動するシロウオを捕食しているらしくワームを使ったジグヘッドリグなどでボトム周辺をリトリーブすると良い結果に繋がりやすかった。
シロウオパターンがハマった際の釣行記は「港湾シーバス釣行ベイトを読んで春のラッシュ」をご覧ください。
春のシーバス釣り ポイント選び
流れのヨレ
私がシーバス釣りにおいて最も重視するポイントが流れのヨレ!
特に春の時期のベイトフィッシュは小型のものが多いので、流れが強い場所では流されてしまう。そうなると、流れのヨレている場所に遊泳力の弱いベイトが特に溜まりやすいので絶対にチェックしたい。
流れ込み周辺の反転流や川のカーブしている所、港の中の突堤や堤防の角、橋脚周辺・・・・。
地形が変化する場所には何かしらの流れの変化が生まれ、ヨレも発生します。水面を流れていくゴミの流れ方が少し変わる場所や、一部分だけ泡やゴミが溜まっているような場所、波の立ち方が周囲と違うような場所などはヨレの発生している可能性が大!
こういった場所はその規模の大小にかかわらずシーバスが付いていることが多いですし、小さな変化は他のアングラーが見逃していることもあるので丁寧に狙ってみるとシーバスはかなり釣れる。
流れがヨレている場所に対して色々な角度でルアーを通すことは絶対怠らず、表層で食ってこなくてボトム周辺にシーバスが潜んでいることもあるのでしっかり沈むルアーを入れて探ることも忘れないでほしい。
常夜灯周辺
バチやチアユ、ハクなどの春のベイトフィッシュは常夜灯周辺に集まりやすいので、ライトが灯っている場所は1級ポイント。
しかし、光の当たっている場所はシーバスからの視界も良いのでルアーを見切ってくる個体も多くなるので釣りの難易度としては難しくなることもあるので注意したい。
特にライトの当たっている場所のど真ん中で派手にボイルする個体などはルアーにスレていることがおおかな。狙い目は明暗の暗い部分にいるシーバスで、定位置で餌を食っている個体などはルアーをしっかり通せばバイトしてくる可能性は高い傾向があるように思う。
常夜灯周辺は釣れるシーバスと釣れないシーバスが結構はっきりすることが多いので、釣れそうもない時は無駄に粘ると時間だけが過ぎていってしまう。常夜灯の無いくらい場所にもベイトフィッシュは居ますから、プレッシャーの高い場所などではあえて真っ暗な場所を選んで釣りをした方がシーバスは釣れやすいこともあります。
水温の安定する場所
春パターンが開幕する早春~の時期は、まだ海水温が非常に低いのでシーバスの活性も高いとは言えない。産卵を終えて帰ってきた個体も多い為、水温の安定しやすいワンド状になった所や港湾部の奥まった場所などは有望なポイントになる。
また、工場排水などの排水溝周辺も暖かい水が流れ込んでいることが多いので、まだ水温の低い春先のシーバス釣りではいい結果に繋がることもあります。
こういう場所が良くわからない時は、野鳥が多く水面に浮かんでいる場所などをポイント選択の目安にしたりすると良い時があります。鳥も冬場は水温の高い場所に集まる傾向があるので、そういった場所は魚の越冬場所などになっていることもありますよ!
緩やかな川の下流域や周辺の港湾
緩やかな川が流れ込んでいるような場所や、その河口周辺の港湾部は春のシーバス釣りでは見逃すことのできないポイント。
こういった場所は早春の時期からバチ抜けが発生する可能性が高いですし、チアユやハクといったベイトフィッシュも季節の進行とともに河口域から川の中へと遡上していくので非常に実績が出やすい。
少しまとまった暖かい雨が降った後などは、河口周辺の港の中にそれらのベイトフィッシュが流されてきて溜まることもあるのでしっかり狙うようにしたいですね。
春のシーバス釣り 釣果の出やすい潮周りや潮位
これはベイトフィッシュの種類や釣りをする場所によっても若干変わってくるので、しっかりベイトフィッシュの種類を定めて狙って行きたいところ。
バチ抜け狙いの場合は基本的に満月の大潮の満潮の潮止まり~下げ始めて2~3時間くらいまでの間が最もバチ抜けが多く発生しやすくシーバスの活性も高まりやすい。
一方でチアユやハクといったベイトフィッシュを狙う場合は港湾なのか河川なのかでまた狙いは変わってくる。
河川内~河口周辺の流れが効くような場所ではバチ抜けと同様に満潮からの下げ潮時が狙いやすいが、バチ程満潮付近にこだわる必要は無く、下げ潮が効いていて川の流れがある程度はっきりと出ているのであれば干潮の潮止まり前などでもシーバスの釣果は十分に出る。
ようは河川からの流れでしっかりヨレや反転流などといった変化が発生していれば、そこにシーバスが集まってきてベイトを捕食するので狙いどころを定めやすいというわけですね!河川の流れが上げ潮によって打ち消されてしまうような状態になると、ベイトフィッシュが広範囲に散りやすくなってしまうのでそれに合わせてシーバスの密度も低くなってしまって反応が出に難くなることがある。
一方で港の中などでこれらのベイトに付くシーバスを狙うのであれば、上げ潮の時などでも十分シーバスは狙える。上げ潮が良いのか下げ潮が良いのかは結構ポイントによって変わることが多いのでどちらがいいとは決めつけるのは難しいと感じる。
ですので、釣りに行かれる際は同じ場所に潮位や潮の満ち引きのタイミングをズラして何度か釣行するのが結構重要になる。一度釣れなかったからと言って諦めてしまうと、その場所での時合いが他のタイミングで存在していたということもあるので注意した方が良いですね。
そして、シロウオパターンの場合はちょっと違っていて
上げ潮に乗って海から遡上してくるためなのか、河川の周辺や下流部で釣りをする際、上げ潮のタイミングでもシロウオに付いているシーバスは釣果が比較的出やすかったですね。このあたりはバチパターンとは少し時合いが異なってくると感じていますよ(*^^*)
春パターンのシーバス釣り おすすめルアー
バチやチアユ、ハクなどといったベイトフィッシュの種類に問わず、基本的に小型のベイトに付いているシーバスを狙う際は大体9cm前後をメインにして、7~11cm程の大きさのルアーを使うのが一般的かな。ベイトフィッシュの大きさにしっかり揃えるとなると、メバリングやアジングに使用する小型のルアーが必要になってきます。
しかし実際にはしっかりルアーの種類やレンジ、波動などを適切に把握してルアーを操作すればベイトフィッシュよりも多少大きいルアーの方がシーバスからも発見されやすいですし、しっかり釣果を上げることができます。
リップレスミノー
基本は9cm前後のシャローランナータイプが春のシーバス釣りにはおすすめかな。深度は大体水面直下~80cm位潜るまでのものがあればオールラウンドに使用できます。
バチ抜けやチアユなど、春のベイトフィッシュパターンにはオールマイティーに使えるので必ず1つは用意しておいた方が良いですね!カラーはクリア系などが使いやすく、ベイトフィッシュがチアユやハクの時はシルバー系などの一般的なカラーも使いますが、バチ抜け時はレッドやグリーンなどの特殊なカラーが効くことも。
キャストしてスローにただ巻きが基本ですが、遊泳力の低いバチなどを食っている時は流れに乗せるためにアップストリームでキャストして引いてくるのが良いかな。遊泳力のあるベイトを捕食している時はアップストリームだけでなく流れの中を横切らせたり、ダウンストリームで投げて真っすぐルアーをしっかり泳がせて引っ張ってきた方がよく釣れる時もある。
ですので、同じ場所を狙うにしても必ず立ち位置を微妙に変えてみて、ルアーを通す角度や泳がせ方を変えてみるのは非常に重要ですよ!ルアーを通す角度を変えただけでも、魚の反応が急に良くなるということはとてもよくありますからね!
サーフェイス系プラグ
ペンシルベイトや水面付近を引き波を立てて泳ぐミノーなど、いわゆるトップウォーター系のプラグや水面直下を泳ぐルアー等。
これらは水面付近を引き波を立てて泳いでいるバチパターンや、チアユやハクといった表層付近に浮き上がりやすいベイトを捕食している時に効果的ですね。
ミノーやシンキングペンシルを引いてきても、シーバスが追尾してくるだけで食いつかない時や、ボイルしているシーバスに余計なプレッシャーを与えずアプローチできるという特徴があります。
水面付近を泳ぐルアーは、シーバスが見上げた形でルアーを認識します。その際はクリア系のカラーであったり、ルアーが泳ぐことによって水面に広がる波紋によってルアーのシルエットをぼかす効果があります。ですのでシーバスが水面下を泳ぐルアーを見切ってきたりするような時に強い効果を発揮することがあります。
基本はキャストしてスローにアクションさせることですが、それで食ってこないような時は高速でアクションさせてリアクション的にバイトを誘ったりすると良いこともある。特にチアユやハクなどに激しくボイルしている時なんかは、スローにルアーを動かすと食ってこないこともありますね!
シンキングペンシル
春のシーバス釣りにおいて、リップレスミノーと並んで非常に出番が多くなるのがシンキングペンシルかな。
リップレスミノーよりも更にナチュラルに泳ぐルアーになるので、リップレスミノーで状況をチェックしてみてそれで食ってこなければシンキングペンシルに交換してより弱い波動でナチュラルに誘ってみたり、少し深いレンジを攻めてみたり・・・。
このシンキングペンシルも、バチ抜け~チアユ、ハク、シロウオなど色々な小型のベイトフィッシュパターンに対応できるので実績は非常に高いかな!
キャストしてリトリーブするだけではなく、ここぞという場所ではフォーリングを入れてシーバスに口を使わせたりするのも効果が高いですよ(*^^*)
バイブレーション
沈む速度が速いものが多く、より深い場所に溜まっているシーバスを狙う際や
チアユやハクなどの小型の小魚にボイルしているシーバスを狙う時、トップウォータープラグやミノー、シンペンなどで食ってこない時に投入すると1発で釣れることがあるのがバイブレーションプラグ。
春のシーバス釣りで使う際には、ベイトフィッシュの群れを散らすようにルアーを群れの中心を高速で通してみたりするとシーバスのスイッチが入ってバイトしてきたりすることがありますね。
また、雨が降って増水し、シーバスの視界が悪くて活性が上がっているような状態の時は、流れのヨレている場所などをバイブレーションで探っていくと非常にテンポよく釣りをすることができる。バイブレーションでシーバスのチェイスがあるのかどうかを確認してからミノーやシンペンなどの他のルアーでナチュラルに誘って食わせたりと、色んな使い方ができます。
ワーム
ブラックバス釣りでは主流のワームですが、シーバス釣りではワームを使った事のない方等も意外と多い。
実際にワームを使ってみると、引き抵抗の無さなどから初めは少し使いづらかったりするかもしれませんが
その圧倒的な食わせの能力は、食い渋ったシーバスにめっぽう強いですね!
春のシーバス釣りにおいてもワームの効果は非常に大きく、実際にプラグルアーで全く反応が無かったのにワームに変えたとたん連発したり・・・・。
基本的にはジグヘッドリグを使用してただ巻きや時々シェイクなどを入れて使います。
テールの付いたワームなども多いですが、ベイトフィッシュが小型になりやすい春の時期のシーバス釣りではピンテール系のストレートワームの方がオールラウンドに使えます。
ジグヘッドの重さはポイントの水深や流れの早さによって変わりますが、どちらかと言えばできるだけ軽いジグヘッドを使って流れに揉まれる餌を演出した方がよく釣れるかな。
私の場合、春のシーバス釣りでは3.5g~7g程の比較的軽量なジグヘッドをメインに使うことが多いかな。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は春のシーズンのシーバスフィッシングにおけるベイトフィッシュの種類や狙い方などに関する基本的なことを解説させていただきました。春のシーズンはどちらかというと数釣りになりやすい時期ですが、初心者の方でもシーバスをキャッチすることが比較的容易で狙いやすい時期になります。
まずは春のシーバス釣りに挑戦してみて実践を積み、秋の大型シーズンなどに向けてステップアップしていっても面白いと思いますよ!
しっかりシーバスが食っているベイトフィッシュの種類を理解して、そのベイトが溜まりやすい場所やレンジを把握するのが釣果に繋げていくポイントですね。
では、今回はこの辺で。
それでは、良い釣りを!