さてさて、今回はスピニングリールのベアリング追加チューンの1つである
ドラグ部にベアリングを追加することの効果について!
プラスチック製のカラーが使われているリールの場合、そこをベアリングに置き換えることでドラグの滑り出しが滑らかになるらしいってやつだ。
しかし、実際の所効果はどんな感じなのか?
ちょっと疑問に思ったので、ちょうどベアリングを追加したいリールが有ったので効果のほどを測定してみたぞ。
18カルディアのドラグにベアリングを追加してみた
今回の実験台となったのはダイワから発売されている18カルディア。
このリールはスプールのドラグ部と、スプールシャフトの支えの部分の計2か所にベアリングを追加できる。
このドラグ部分にベアリングを組み込み・・・・
スプールシャフトに取り付けられている写真中央にある白いプラスチック製のカラーをベアリングに交換してみた。
ドラグ部のベアリング追加。その効果のほどは?
実験方法についてだが
今回はデジタル計りを使ってラインを引っ張り、そこに掛かる重さの変化を測定してみることに。
初めはドラグチェッカーを使ってみようと試みたが、微妙な数値が分からない為ボツ・・・。
実験としてはまずドラグの出だし値を決め、
ゆっくりじりじりとドラグを引き出した時の数値と、ある程度の速さでドラグを引き出した際の数値の差を比較してみた。
この数値の差が大きいほど、ドラグの効きはじめと魚が一気に突っ込んだ時のドラグの効き具合に差が出ることになる。つまりラインブレイクしやすくなるってわけなんじゃないかと。
ベアリング無しのドラグで実験!
まずはベアリングが入っていないノーマル状態で測定開始。
今回はカルディアの2000番を使い、低速ギリギリの速度で引き出した際に負荷が410gになるように設定。なお今回はロッドを介さず、リールから真っすぐラインを引き出して測定。
そして、少し速度を上げて引っ張ってみると・・・
多少ブレがあったが、750gという値が最も頻繁に測定されたぞ!
思った以上にドラグの効き具合にはムラがあり、魚の突っ込むスピードによってその数値が予想外に変わることを発見。
どうやらスピニングリールのドラグには、魚が一気に走った際はラインに負荷が強く掛かりやすい特性があるらしいね。
これによって、魚が急に強く引っ張るとラインブレイクが発生しちゃうってことなのか。
ドラグにベアリングチューンしてみた結果
次も同様、まずはゆっくりドラグを出した際に410gという値になるように微調整した。
そして少し早い速度でラインを引っ張ってみると・・・・
690gという値が最も良く出た。若干の誤差は出たが、700gまではいかない結果だった。
劇的な変化は感じないが、多少の効果はあるっぽい
今回は数値を使って実験したが、数字上はドラグにベアリングを追加するとその効き具合のムラは若干小さくなる結果に。
しかし、ドラグを引き出した時の感触としては大きな変化は感じることはできず、
若干カサつき感が無くなったかな?
という程度のフィーリングの違いに思えた。しかし、これは「ベアリングを追加したんだ」という思いに対するプラシーボ効果的な感じなのかもしれないレベル。
数値上は10%弱の改善がみられているが、その差は体感としては非常にわかりにくい程度。
かなりライトなラインでギリギリのやり取りをしたりする人には、その違いがはっきり分かるのかもしれないが。
また、使い込んでメンテナンスがあまりされておらず、パーツ周辺にゴミなどが溜まった状態になるとまた違った結果になることが予想される。
回転性能の低いカラーの場合、ゴミや古いグリス・オイルなどが溜まってくると摩擦が大きくなりやすくて回転性能がかなり落ちる感じもするしね。この辺りはまた検証する必要がありそうだね!
結果からするとかなり微妙な検証になったが、ベアリングを追加してマイナスになることは無いし、かなりお手軽にできるチューニングなのでやってみる価値はあるんじゃないかと。
しかし、メーカー純正品やリールのチューニングメーカーから出ている高額なベアリングを買うメリットは個人的には感じることが出来なかった。
正直言って、工業用の国産ステンレスベアリングで十分なんじゃないかな。
それでは、今回はこの辺で。
また明日会いましょう!
[…] 18カルディアのドラグにベアリングを追加。効果を実験してみた! […]