こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はチニング講座をやっていきましょう。
今日のテーマは春のチニングですね。
春は大型のクロダイをキャッチできる確率が非常に高くなり、年無しなどの良型の期待が持てます。
しかし、チヌの活性はまだ上がりきっていないことも多く、気難しい一面もありますね。
今回は私の実釣実績をもとに春のチニングで意識したいことや狙い方のコツを紹介するので、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やチニングにおける実績としては
- 年間釣行数300以上
- チニング自己記録:3.4kg・60cmオーバー(春ののっこみチニングにて)
- 静岡中部のチニングで2か月間以上ボウズ無し(釣行回数40回以上、1回の釣行時間は平均1時間半ほど)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- 釣具店、メーカーにて私のタックルインプレッションや釣り方の掲載・利用あり
こんな感じで、それなりの実績を残しています。
春チニングにおけるチヌの行動パターン
春はのっこみ(産卵)シーズン
春はクロダイの産卵期に当り、乗っ込みと呼ばれます。
春シーズンは産卵を控えた大型のクロダイが岸近くに接岸し、餌を積極的に食う傾向があります。
ですので普段なかなかルアーで食わせるのが難しいサイズのクロダイが釣れやすい特徴があり、50cm・2kgオーバーの年無しなどの釣果が他の時期と比べると明らかに釣れやすいです。
実際に私のこれまでの釣果においても、55cm以上の大型は春に釣果が集中していますからね。
これは3月のチニングでキャッチした3.4kgのランカーサイズ。
長さは62~63cmほど。
春はこのような産卵を控えたコンディションが良い巨チヌが釣れやすいです。
まるなか
行動パターンをしっかり読んで戦略を立てることで、大型に出会える可能性は一気に高まるよ
春パターンが続く期間
クロダイ・キビレにとっての春は陸上の季節進行とは少しズレがあります。
基本的には陸上よりも水中の季節進行は遅くなることが多いんですが、チヌにとっての春は人間界における春よりも少し早かったりするので注意が必要ですね。
チヌが春を意識しだすのは意外と早く、私の地元静岡中部の太平洋側の場合は2月頃になるとチヌが春を意識しだすことが多いですね。
春パターンが本格化するのはもう少し季節が進行した3月くらいになってからですが、そのまま5月上~中旬くらいまで継続する印象です。
その後は徐々に夏パターンへと変化していくのが例年の流れです。
深場からシャローへ
乗っ込みクロダイ・キビレの行動パターンは細かく見ていくと違う部分もありますが、共通していることも多いですね。
基本の流れとしては、冬の警戒心が上がったチヌは少し深場に落ちたりしますが、春先になるとシャローエリアを徐々に意識するようになります。
しかし、水温が低いことや低水温期特有の高い透明度などが影響し、浅い場所にあがりたいけど中々上がれず、深場が隣接しているシャローエリアにチヌが終結することが多いです。
タイミングをみて浅い場所にあがって餌を食い、再び深場に落ちるような行動パターンを見せたり。
その後水温が上がって4月・5月へと季節が進むと、深場に落ちる機会が減ってシャローエリアに残るチヌが増えます。
要点をまとめておくと、
- 特に春先(3月くらいまで)は深場が隣接したシャローの駆け上がりなどを狙う
- 水温上昇とともにチヌはシャローに居ることが多くなる
- チヌの反応がない時は狙う水深を変えてみるのが手っ取り早く、効果的になることも多い
こんな感じですね。
まるなか
春チニングで狙うポイント選び
穏やかな湾内やワンドなどを狙う
これは冬のチニングと共通している部分も多いんですが、春のチニングにおいても潮がガンガン効くようなポイントより、水の動きが大きすぎない内湾のポイントの方が良かったりしますね。
キビレの場合は潮が良く効くポイントでも釣れやすいですが、クロダイの場合は少し奥まった場所に集結しやすい印象です。
湾内やワンド状の地形の場所は春のチニングでは間違いなく一級ポイントですが、その他にも流れが緩い河川の河口部などもチヌがたまりやすいですね。
大雨後にゴミが長時間たまる場所
春は大雨が降る可能性が低いですが、夏~秋にかけて低気圧や台風がやってくると、その後ゴミがたまる場所があったりします。
こういう地形の場所は潮の流れが緩いことが多く、春の大型のチヌが集まるスポットになる可能性が結構高いと感じていますね。
また、濁りが発生すると回復まで少し時間が掛かるような場所も冬~春のチニングでは好ポイントになることが多いので要チェックですぞ。
まるなか
地形・水深
次に春のチニングに適した地形ですが、特に3月~4月上旬くらいまでは冬のパターンを引っ張ることも多く、水深が深く掘れている場所の近くを中心に狙うようにしています。
ですので、夏にチヌが釣れるような水深1m前後のシャローフラットを狙うというより、付近に水深が5m前後以上などの深場が隣接しているシャローエリアや、深場とシャローをつなぐかけあがりの斜面などを重点的に狙うと良い結果が出たりしますね。
冒頭の方で紹介したロクマルチヌもまさにこの狙い方でキャッチしていて、水深が5~6mくらいに落ち込むスポットと水深1mくらいの浅場の間のかけあがりをジックリ攻めて釣り上げています。
春のベイトフィッシュが集まりやすい場所
春は季節性のあるベイトフィッシュが存在し、クロダイやキビレの行動パターンに影響を与えます。
これは早春の漁港内に集まった大量のベイトフィッシュです。
シーバスやメバル・チヌなどがそれを追ってやってきます。
春のベイトフィッシュで代表的なものとしては
- ハク(ボラの幼魚)
- 稚アユ
- ゴカイ(バチ抜けパターン)
- シラウオ
- シロウオ
地域によっては他にもあると思いますが、私の地元静岡の場合はこれらの餌を求めてチヌが移動します。
これらのベイトフィッシュは奥まった地形の場所や河口周りに集結しやすく、冬~春にかけてチヌが釣れやすい場所と共通していますね。
チヌはカニやエビなどの海底付近に潜む餌をメインに捕食することも多いですが、春は表層~中層を泳ぎ回るベイトを好むことも良くあります。
これらのベイトを捕食している時は、クロー系ワームを使ったボトムゲームよりも中層の釣りが効果的になる場面もあるので要注意!
春のナイトゲームでキャッチした2kg後半のクロダイ。
小魚系のベイトを捕食しており、メバル用のストレートワームをボトムギリギリにスイムさせて食わせました。
まるなか
春チニングに適した時間・条件など
のっこみと水温
クロダイの春の乗っ込みが始まるのは海水温の影響が大きいですね。
私がこれまでチヌを釣ってきた印象としては、だいたい14度~15度前後がのっこみの1つの目安だと感じていますね。
シーズン初期の方が外道が少なかったり、小型のチヌが釣れにくいので一発大型狙いには適していると感じます。
向かい風は好条件!
チニングにとって向かい風は釣りにくい条件になったりしますが、特に南寄りの向かい風はチヌの活性を上げやすいです。
特に冬~春の低水温期はチヌの警戒心が上がりやすく、向かい風によって海面が波気立つことでチヌを騙しやすくなることも多いですね。
釣れない時はあえて向かい風のポイントを選ぶのはかなりおすすめで、斜めからの風を避けることができれば、正面からの風は意外と何とかなります。
水質がクリアなフィールドやシャローエリア狙いでは風を味方につけるのが重要になることも多いので、少し風が吹いたからと言ってマイナスにとらえる必要はありませんね!
まるなか
春先を中心に夜のナイトゲームがおすすめ!
水温が低い厳寒期春先にかけて、フィールドによってはデイゲームよりも夜釣りの方が釣りやすいことも多いですね。
水温がまだ低い状況ではチヌが神経質になりやすく、マズメ~夜間にかけて餌を食いに浅い場所にあがってきて、日が昇ると深場に落ちるパターンも多いです。
私の場合、特に1月~3月上旬くらいまではナイトゲームでの釣果の安定度が高いと感じています。
デイゲームで狙う場合
一方でデイゲームで狙う場合ですが、だいたい3月以降になってくるとチニングでの釣果も安定しやすいと感じます。
ただし、キビレ狙いの場合はクロダイよりも1年を通じてデイゲームでの反応が安定している傾向を感じますね。
デイゲームで春のチニングを成立させるには、風や濁りを上手に利用するのが重要になることが多く、少しでもチヌの警戒心が低くなるような状況・ポイントを選ぶようにします。
また、ルアーの操作方法についても食わせのデッドスローのズル引きと小刻みなロッドアクション・ステイを組み合わせて丁寧に探るのがおすすめですね。
ここぞというかけあがりの斜面や障害物の際を狙う時はカウント5~10くらいの長めのステイを入れたり、アクションに変化を出すことで大型のチヌを食わせることができたりします。
春ののっこみチヌは無駄にルアーを動かすと食わなくなったりするので、シンプルなズル引きが効果的になることも多いです。
ボトムゲームのチニングでは、常にワームを動かしていないと釣れないと思い込んでしまう方も多いです。
しかし、チヌはステイ中のワームもずっと見ていますし、ステイ中にアタリが出るパターンも存在しますからね!
まるなか
水が超クリアだったり、チヌの警戒心が高くなりそうな時は夜釣りがおすすすめ!
春チニングにおすすめなルアーの種類と使い分け
フリーリグ
1つめは3インチ前後のワームを使用したフリーリグですね。
既にチニングでは超定番の地位を確立していますが、春においても安定した効果を発揮します。
神経質なチヌが多い場所では微波動系の大きく動かないワームを使い、アピール力重視・リアクションバイト狙いではパタパタ系のワームを使うのがおすすめ。
ズル引き用のヘッドを使ったチニングもありますが、正直言ってフリーリグさえあれば十分だと思います。
ジグヘッドリグ
2つめはジグヘッドリグを使用した中層引きのパターンです。
特に稚アユやバチなどを捕食しているチヌを狙う時にパターンにハマりやすく、状況によってはボトムゲームよりも強い爆発力を発揮したりします。
基本的にはシーバス用の3インチ前後のストレートワームを使用するのがおすすめで、私の場合はR32やミドルアッパーなどを好んで使います。
ピンスポット狙いではメバル・アジ用の2インチ前後のワームでもOKです。
狙うのは中層をメインに、ボトムにワームがコツコツ当たるくらいのレンジまで探ります。
ただ巻きで十分釣れるので、下手にアクションを与える必要はありません。
ミノー・シンキングペンシル
シャロー系のミノーやシンキングペンシルもジグヘッドリグの中層引きと同様、中層のベイトフィッシュをチヌが捕食している時に効果を発揮します。
だいたい9~10cm前後の大きさが使いやすく、港湾シーバス用のものを流用すればOKですね。
河川内や河口周辺といったシャロー狙いの春のチニングに効果を発揮しやすく、特に夜~マズメの時間帯に実績が高いです。
まるなか
フリーリグを基本に、状況によってジグヘッドリグの中層引きでだいたい何とかなるよ
春チニングに関するよくある質問
クロダイとキビレの狙い分け
春チニングにおいて、クロダイとキビレの狙い分けについて問い合わせを受けることがあります。
一概にいうことはできませんが、大型のクロダイを狙う時は
- ルアーは必要以上に動かさず、よりスローに・ステイを混ぜて丁寧に探る
- ハッキリした駆け上がりの斜面や岩・壁際などの縦の障害物や影になった場所を狙う
- キビレよりも内湾・外洋の影響を受けにくい場所を狙う
私の場合はこれらを意識して釣りをするようにしていますね。
慣れてくればクロダイとキビレが釣れる場所の違いや癖が分かるようになり、釣り分けも可能になってきますよ!
まるなか
特に冬~春先のクロダイは警戒心が高くなりやすいから、ジックリ探ることを意識するのも大切だよ
トップウォーターシーズンについて
春は中層~ボトムの釣りからトップウォーターチニングが楽しめる時期に移行するタイミングでもあります。
海水温の変化や釣り場の水深などによって違いはありますが、だいたい5月中・下旬頃になるとチヌが浮き始めることが多いですね。
状況によってはもっと早い時期でもイワシやハク・稚アユなどのベイトを求めてチヌがボイルすることもあり、そういう時は速い時期でもトッププラグで釣果が望めます。
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全て毎日釣りをして生活している管理人の実釣実績に基づいたコンテンツになっています。
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