こんにちは、まるなかです。
さてさて、今回はアジング用ジグヘッドの「軽い・重い」の使い分けについて。
先日ジグヘッドの重さによる使い分け・考え方について質問があり、「軽いジグヘッドの方がアジはたくさん釣れやすいのか?」という疑問の声が。
釣りのスタイルや個人個人の考え方による違いはあるが、
今までルアー釣り・餌釣り問わず、山~海の釣りまで色んな釣りをやってきた私の考えを紹介していくので、よかったら参考にしてもらいたい。
結論を言ってしまえば、軽いジグヘッドと重たいジグヘッドの「両方を適切に使い分けることができるようになれば最強」なのは間違いないわけで。
状況に合わせたアジング用ジグヘッドの「選び方の基準」を作る時の参考になったらうれしく思う。
アジングにおけるジグヘッドの軽い・重いの目安
アジング初心者の方はアジング用ジグヘッドの重さについて、「軽いジグヘッド・重たいジグヘッドの重さの目安」が全く分からないはず。
当然人によって違いはあるが、私なりの目安・基準について最初に紹介しておこう。
1.5g前後を基準に考える
一般的な港湾部でのアジングに挑戦するのであれば、1.5gほどの重さを基準に考えてみるとわかりやすいかな。
例えば私の場合
- 軽いジグヘッド:アンダー1g~1g前後
- 若干軽め~中くらい:1.2g~1.5g前後
- 重たいのジグヘッド:1.8g~2g以上
ざっくり分類すると、こんな風に考えている。
ライン素材によって使い勝手が違う
アジングではナイロンライン・フロロカーボンライン・エステルライン・PEラインと、色んな種類のラインが使用される。
ライン素材によって同じ重さのジグヘッドを使うにしても使用感が異なり、得意・使いやすい重さが変わってくるので気を付けたい。
簡単に紹介しておくと、
- アジング初心者向け:ナイロンライン
- 軽いジグヘッドが得意:エステルライン・フロロカーボンライン
- ある程度重さのあるジグヘッドが得意:PEライン
このようになり、ある程度レベルアップしてきたらエステル・フロロ・PEラインを適切に使い分けられるようになるのが望ましい。
例えば、ナイロンラインを使って重たいジグヘッドを使おうとすると、ラインの伸びが大きくなるので小刻みなルアー操作が少しやりにくくなる。
一方でPEラインを使って軽いジグヘッドを使用すると、ラインの浮力によってフワフワした感覚になり、ジグヘッドの存在を手元に伝えにくくなることがある。
こんな具合で、使用するラインの素材によって使いやすいジグヘッドの重さも変わるということを理解しておいた方がいい。
私の現状としては
- 軽いジグヘッドを使う:ルアーの操作感が分かりやすいエステルライン
- 重ためのジグヘッドを使う・良型アジ狙い:伸びが少なく、強度が高いPEライン
この2種類のラインを使う機会が非常に多い。よかったら参考にしてみてね。
アジングで軽いジグヘッドを使うメリット
アジングでジグヘッドを軽いものを使用したり、重たいジグヘッドから軽いものに交換するメリットはどこあるのか?
代表的なものについて順番に解説していこう。
アジに対してスローに・じっくりルアーを見せることができる
ジグヘッドを軽くすることにより、当然のことながらルアーの沈下速度がスローになる。
これによって1匹のアジに対してよりスローに誘いを掛けることができ、速い動きのルアーに反応しない状況下でも口を使わせることができる可能性が高くなる。
特に水面付近の浅い場所にアジが集中している時や、動きが遅いプランクトン系の餌やアミなどを食っている時は速い動きのルアーを嫌がることがある。
フッキング率を上げる
私が考える、アジングで軽めのジグヘッドを使用する最大のメリットがコレ。
アジのアタリがあるもののフッキングが悪かったり、一瞬掛かってからのフックアウトが頻発するときにジグヘッドを軽くするのは、非常に効果的な場面も多い。
アジは餌を噛みついて捕食するのではなく、「スポッ」と吸い込むように捕食する習性がある。
使用するジグヘッドが重たすぎると、アジが吸い込む力に対してジグヘッドの重さが悪影響を及ぼす可能性がある。
同じ力でアジが餌を吸い込んだ場合、口の中にスムーズに入るのは軽い餌になるからだね。
特にアジの活性が低くて餌を吸い込む力が弱い時は、針掛かりが浅くなったり・針の部分まで吸い込めないことも十分考えられる。
こういう時は軽めのジグヘッドにチェンジすることによってアジの吸い込みを改善し、フッキング率を高くするテクニックが有効になる。
特に小型のアジほど口が小さく・餌を吸い込む力が弱くなるので、ジグヘッドの重さによって釣果に大きな差が出やすい印象があるね。
一方で20cm中盤~後半以上の良型アジを狙うときは、軽いジグヘッドを使わなくてもフッキングがバシバシ決まる場面も多い。
重いジグヘッドを使うメリット
軽いジグヘッドの逆で、重たいジグヘッドをアジングで使用するメリットについて紹介していこう。
深場・遠投が可能になる
重量のあるジグヘッドは、軽いジグヘッドよりも圧倒的に広範囲を探ることが可能になる。
アジは表層付近でライズすることもあるが、逆に水深10m以上の深い場所に固まることもある。
こういう時は軽いジグヘッドを使用するとアタリが出ずにアジの存在を見逃したり、釣りのテンポが悪くなりすぎることがある。
こういう時は2gや3gなどの少し重ためのジグヘッドを使って沈下速度を上げ、深い場所をテンポよく探ったほうが釣果が伸びる場面もよくある。
ジグヘッドが弾かれることを防ぐ
これはアジが遊泳力のあるベイトを捕食している時や、アジのサイズが大きい時に時々発生する現象になる。
先ほど紹介したように、アジは「餌を吸い込むように」捕食することが多い。
しかし、状況によっては餌に対してハイスピードで突込み、ガツンと反転するような形で餌を食う場面もある。
こういう時に軽いジグヘッドを使ってしまうと、アジがルアーにバイトしてきたときにその勢いでルアーを弾いてしまって掛かりが悪くなることが時々ある。
ガツンという「勢いのあるアタリ」が出るのにフッキングが全く出来ない状況では、ジグヘッドを軽くするのではなく重たくすることによって掛かりが良くなったりするから奥が深い。
ジグヘッド選びでありがちなパターン・知っておくと役立つ知識
実際の釣り場でアジングをやっている方を見ると、よく見られるパターンで辞めた方がいいものを紹介しておこう。
やたらと軽いジグヘッドを使う
「軽いジグヘッドの方がアジは釣れるもの」と考えてしまっている方に見られるのが、このパターンになる。
確かに軽いジグヘッドはアジの吸い込みを良くしたり、よりじっくりとルアーを見せることができる特性を持っている。
しかし、探れる範囲を狭くしたり・釣りのテンポが悪くなるということを頭に入れておかなければならない。
実際に私の住む静岡はアジの魚影が極端に少なく、1年通じてアジが全く釣れないという方もかなり多いのが現状だろう。
こういう状況下で軽いジグヘッドにこだわってしまうと、逆にアジが釣れなくなりやすいので気を付けたい。
理由はいくつかあるが、一番大きなものが「軽いジグヘッドで届く範囲にアジがそもそも回ってこない」というのが挙げられる。
メディアで出てくるような魚影が濃い場所ならともかく、魚影が薄い場所では常夜灯の真下を軽いジグヘッドでネチネチ狙ってもアジは簡単には釣れない。
アジに限ったことではないが、プレッシャーが高い場所に住む魚は「自分の居場所が釣られる場所かどうか」というのを知っている可能性が極めて高い。
だから「アジがあまり釣れない場所ほど」重たいジグヘッドを使って常夜灯の光が当たる向こう側の暗い場所を攻めたり、深い場所までキッチリとルアーを沈めた方が楽に釣れることも非常に多い。
特に賢い大型のアジは海底の根についたり、明暗の暗い側で静かに餌を食っていることが目立つかな。
「魚の気配があっても釣れない時に」軽く
シンプルで分かりやすい考え方として私がおすすめするのが、魚のアタリがあってフッキングしない時・ライズしているのに無視されるときにジグヘッドを始めて軽くすること。
例えば、まずは1.5g程度のジグヘッドで探りを入れたとする。
アジのアタリが全く無く、気配すらあまりなければ「ジグヘッドの重さはそのまま or 重たくしてみる」というのがおすすめ。
アタリすらない場面でジグヘッドを軽くすると、アジの目の前にルアーが入る可能性を減らしてしまう可能性があるからだね。
釣り場にアジがいるのかわからない時は、まずは広範囲を探って「魚が居ること」を確認する作業を優先した方がいい。
そこで得た反応からアジの潜むレンジやスポットを絞り込み、状況によってジグヘッドを軽くした方が「効率よく・取りこぼしが少ない」アジングが展開できるはず。
ワームの形状・抵抗を考える
スローに探りたい場面でジグヘッドを軽くするのはもちろん正解だが、セットするワームを変えることでジグヘッドの重さはそのままに、使用感を変えることもできる。
例えば、表層をスローに探りたければボディにリブがあったり・水受けパーツがあるワームを使うと良い。
シンプルなストレートワームの方が遠投性に優れていて沈下速度も速いが、その分スローな誘いで使うにはジグヘッドを軽くする必要が出てくる。
特に軽いジグヘッドを使うのが苦手な方は、水の抵抗を受けやすいワームをいくつか用意しておくと役に立つはず。
リーダーの太さを変える
アジングでエステルラインや極細フロロ・PEラインを使うときは、リーダーを組むことが多い。
スローに探りを入れたいときは、「あえてリーダーを太くする」というテクニックも覚えておくと役に立つ。
逆にフォールを早く・潮の影響を減らしたいときはリーダーを細くすればいい。
太いリーダーは潮の影響を受けやすいことが弱点といわれることもあるが、逆にうまく使えば利点として利用することができる。
アジは多少ラインが太くてもアタリ自体は普通に出る場面がほとんどなので、状況次第ではあえて太いリーダーを使ってみる。
メインラインを太くすると飛距離や操作感に悪影響が出ることも多いので、「リーダーだけ太くする」というのがおすすめだ。
アジングでのジグヘッドの重い・軽いについての話はこんな感じで、軽くすればアジがたくさん釣れるわけではない。逆に重たくすれば広範囲が探れて良いというわけでもない。
あくまでも、状況による使い分けが重要ってこと。
また、ジグヘッドの重さを変える以外にもワームやラインの選び方で対応できる部分もあるので、自分なりに工夫してみよう。