さてさて、今回はアジングやエリアトラウトゲームなどで使用される機会が多いエステルラインについて。
エステルラインは魚を掛けていくうち、どのくらい劣化していくのか?
ちょっと気になったので、しばらくの間ショックリーダーの結び変えをせずに釣りを続けてきました。
果たしてエステルラインは劣化でどの位強度が落ちるのか?
具体的な劣化の進み方については、意外と知られていないんじゃないかな。早速実験の結果を紹介していこうと思う。
エステルラインの劣化具合を実測してみた
今回は0.3号のエステルラインを実験に使用したが、何度か釣行して大体25~30匹程度のアジをキャッチしたものになる。
実際に使用したのがこのライン。よつあみのチェルムアンバーコートS-PETの0.3号。
テスト中はあえてショックリーダーを結び変えず、ずっと使い続けてきた。
アジのサイズは20cm弱~大きいもので25cm程度だ。ドラグは若干強めに設定し、港湾部でのアジングでの使用になる。
根ズレするようなポイントではなく、開けた船溜まりでの使用。なので根ズレによる劣化というより、魚とのやりとりやキャスト時の衝撃などによる劣化が強度に影響すると思われる。
強度の測定はドラグチェッカーというアイテムを使ってラインの強度を測定しているが、
今回のようなかなり細い糸を使った場合はドラグチェッカー上の数値が実数値とズレ易いので、強度の数値に関してはあくまで参考程度にして欲しい。
なので、あくまでも強度低下の割合を出すための値として利用した。
劣化が進んだ状態のライン強度
まずは魚を掛けた後の状態で強度を測定してみた。
ショックリーダーを結んだ使い古しの状態での結果は
約0.45といった所。
次に直線強度を測定する為、劣化していると思われるエステルラインにリーダーを結ぶこと無く、そのまま引っ張って強度を測定。
すると・・・
3回連続して計測を行ったが、すべて4.8程の数値でラインブレイクした。なお、3回とも数値にブレは殆どみられなかった。
10m程ラインをカットした状態の強度
次に、劣化していそうな部分を取り除くため、大体10m程ラインを引き出してカット。同じように強度を測定してみた。
すると、
使用後の0.48という値から強度は上がり、約0.55程の数値を測定した。何度かラインを切ってみたが、こちらも数値は殆どブレず。
そしてショックリーダーを接続する為、ノットを組んで強度を測定してみると
使用後の0.45→0.55を少し切るくらい、大体0.52程度の数値を測定した。なお、エステルラインの結束強度はかなり高く、直線強度との差は殆ど見られないようだ。
しかし、魚を掛けた後の状態のラインとでは強度の差が確かに見られ、測定した時の引っ張った時の強さも違いを感じ取ることが出来た。
エステルラインの劣化による影響まとめ!
今回は数回の釣行で使い古したエステルラインと、傷んだ部分を排除したもので強度の比較を行ってみた。
検証の結果をまとめると大体こんな感じになる。
- 結び目がない状態の強度(劣化無し→劣化後):0.55→0.48
- ショックリーダーとの結束強度(劣化無し→劣化後):0.52→0.45
★直線強度・結束強度共に大体86~87%程度に低下している
劣化前と劣化後の強度に関しては、数値上はせいぜい0.1程度の差に感じるかもしれない。しかし、実際にラインを引っ張ってブレイクさせてみると強度の差は感じ取ることが出来たかな。
傷んでいない状態のラインの方がテンションが掛かってから最後に粘りを見せ、使い古した部分はプッツリと簡単にブレイクしてしまうといった感じ。
エステルラインは根ズレすることが無くても、魚とのやりとりなどによって劣化するのは間違いない事実らしい。釣行する際には毎回ラインをカットし、傷んだ部分を取り除くと共にノットを組みなおす方が良さそうだね。
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!
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