ドラグのメンテナンスに挑戦!
それでは、いよいよ必要なアイテムを揃えてドラグのメンテナンスを実際に行ってみましょう。
作業自体は慣れてしまえば10分程度で十分終了することができますから、難しいものではありません。
しかし、効果は絶大でメンテナンスする前とした後ではドラグの出方が大きく変わっているはずです!
必要なアイテム
今回使用したアイテムですが、まず必須なのが
マイナスドライバーとドラグ専用グリス。
マイナスドライバーはドラグ部の金属製のピンを取り外す時に使用します。
ドラグ用グリスは言うまでもなく必須アイテム。ドラグのグリスって丁寧にリールを使っているつもりでもどんどん劣化してきます。
今回はシマノ製のACE-0を使用します。
なんだかんだ、ドラグと言ったらやっぱり個人的にはシマノかなぁと。
もちろん、ダイワなどからもドラググリスは発売されていますが、このグリスの硬さが好みなので私はダイワ製のリールのメンテナンスの際もこのグリスを使っています。
そして、必須ではありませんがあると便利なのがエタノール。
ドラググリスを落としたり、汚れを綺麗にする際に使用すると便利。
そしてティッシュペーパーや綿棒などの汚れをふき取ったり吸着するものが必要になります。
グリスはドラグ専用のものを!
ドラグのメンテナンスをする際、気を付けたいのが必ず専用のグリスを使用すること。
リールのギア用のグリスなどを使用した場合、粘度などがドラグに適していないためにドラグの出方がおかしくなったり、フェルトの摩耗が早くなったりと不具合につながります。
ですので面倒であってもドラグ専用グリスを購入して使ってください。
グリスはリールのメーカーと合わせるべきか?
メーカーの説明には
メーカー純正のグリスを使用してくださいって書いてあることが多いと思いますが、違うメーカーのものを使用したからと言ってドラグが故障することはないでしょう。
しかし、注意したいのがドラグのグリスが変わればドラグの特徴も変わってくるということです。
サラッとしたドラグを使用すればドラグの滑り出しが軽いものになりますが、逆にフェルトの劣化などが起きやすくなったりします。
このあたりは個人の好みによるものも大きいですが、分からない時はとりあえずメーカー純正のグリスを使用すればまず問題ないでしょう。
※現在のシマノ・ダイワ製リールは、ダイワのドラグの効き具合がシマノに近くなってきている印象があります。
なので私はシマノ製のドラググリスを流用しています。
ドラグを分解して清掃しよう!
まずはドラグのパーツを順に分解し、組まれていた順番に並べていきましょう。
今回メンテナンスするリールはシマノステラの3000番。
結構使い込んできたので、ドラグも汚れが溜まっているかな?
うわ~。やっぱりめちゃ汚いぞ・・・・。
茶色く変色したグリスがはみ出してる。
これは水洗い時や波しぶきを受けて変質したグリスであったり、フェルトが削れて出たカスとグリスが混ざったもの等です。
これを触ってみると、ちょっとカサカサとしていたりザラザラしていたりするはず。
これがドラグ性能を悪化させるというわけですね!
今回はそれなりに汚れが溜まっていたのでこれは綺麗にしがいがありそうです!
まず、ドラグノブを外し、マイナスドライバーを使って金毒性のピンを外しましょう!
勢いよく外すと部屋のどこかへ飛んでいく恐れがあります(笑)
必ず指で押さえながら、慎重に外すこと。
このピンが外れれば、ドラグ部のパーツが外れるようになりますよ!
ピンを外したら、順番が分からなくならないように平らな机などの上に取り外した部品の順番に並べていく。
フェルトワッシャーの交換が必要かどうか確認する
今回の3000番クラスのスピニングリールの場合、ドラグの効き具合に大きな影響を及ぼすフェルトワッシャーは3枚使用されています。
1000番や2000番などの小型のスピニングリールの場合はワッシャーが1枚しかない場合が多いです。
この画像ですと、フェルトワッシャーは
一段左、左から3番目、左から5番目がフェルトワッシャーになります。
今回は確認した限りではそこまで大きな摩耗などは見られないので、汚れたグリスをふき取ってグリスアップして組み上げることに。
ですのでパーツの交換はありません。
しかし、場合によってはフェルトの厚さが薄くなってペラペラになってしまっていたり、グリスアップしたもののドラグの効きが不安定だったりする場合はパーツを交換します。
ソルト用の大型のリールになるとカーボンワッシャーなどが使用されていますが、手順は基本的に同じになります。
フェルトワッシャーを交換する場合は
ワッシャーの交換が必要な場合、1枚使用しているならその1枚を、今回のように複数枚使用しているリールの場合は使用されているすべてのワッシャーを交換します。
この丸で囲ってうちの該当するパーツは・・・
4番と7番の「ドラグ座金」がフェルトワッシャーになります。名称に注意してくださいね!
この番号と必要数を釣具店で注文すればパーツの取り寄せができるので、自分でドラグのメンテナンスや修理ができるというわけです。
お使いのリールの展開図をインターネットなどで検索し、パーツ名と番号を調べて注文します。
分からない際は、釣具店にリールを持っていけばパーツ名などを調べてくれると思います。
パーツ代金は数百円あればお釣りがくるほどですから、我慢して使用するよりも少しでもドラグの調子が悪いと思ったらどんどんパーツ交換していった方が良いと思います。
パーツをそれぞれ清掃
ここまでくれば、後はワッシャーや金属のパーツの汚れを綺麗にしてグリスアップするだけ。
ワッシャーのグリスを取るにはティッシュペーパーなどで挟み込んで綺麗にしたり、場合によってはアルコールに浸して脱脂してみたり。
出来れば可能な限りワッシャーの汚れは完璧に落としたいところですが、ティッシュペーパーだけを使って汚れを落としただけでもドラグのスムーズさは大幅に改善するはずですよ!
ワッシャーのグリスアップ
ここまで終わればもう少し!
思ったより簡単ですよね?
ここでドラグ専用のグリスが登場するわけですが、ちょっと注意が必要です。
ドラグ専用のグリスって成分が分離しやすい。
ですので使用する前にキャップを良く締めてチューブを揉み揉みしたり、軽く振ったりして中身をしっかり混ぜ合わせます。
少し出してみて、透明な部分と白い部分が分離していなければOKです。
塗り方については人によって違いがあると思いますが、
私の場合は
手についた汚れを綺麗に落としたら、グリスをちょっと多いくらい手に取ってワッシャーにしっかり塗り込む。
この時、ワッシャーの内部にまでしっかりグリスが染み込んでいくように少し丁寧に作業すると良いです(*^^*)
ちょっと多いかなというくらいにグリスを塗り込み、多ければふき取ってしまえば良いですよ。
グリスが足りない方がドラグには良くないですからね(-_-;)
こんな風に塗り込んだら、後は分解した順番と逆の順番で組み込んでいきます。
そうすれば・・・・
新品同様のピカピカになりました!
メンテナンスする前は
こんなに汚かったですからその差は歴然でしょう。
ドラグをなじませよう
このままリールにスプールを取り付けて使用しても良いですが、まだこの状態ですとドラグのワッシャーやグリスがなじんでいません。
使用していけば直ぐになじむものですが、気になるようであればドラグを回してみてなじませてから使用すると良いと思います。
ドラグがかなり汚れていたり、フェルトが劣化したリールを使ってい方はこの時点でドラグの出方がスムーズになっていることが分かると思いますよ(^^)/
まとめ
いかがでしたか?スピニングリールのドラグの分解、メンテナンスは自分でできそうですか?
一度手順さえ覚えてしまえばちょっとした時間にも十分できますし、効果はかなり大きいのでやったことのない方はぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
注意すべきは取り外した順番にパーツを並べておいて組む際に順番が確実に分かるようにすることと、ドラグ専用のグリスを使用すること。
そしてグリスアップしてもドラグの調子が悪ければまずはワッシャーの摩耗を疑ってみる。
ということですね!
私自身、以前ドラグの調子が悪くてアワセを入れた時にドラグが滑ってしまうリールをヒラメ釣りに使用していたら
せっかくのアタリが有ってもドラグが滑ってしまってひたすらフッキングミスをしたという過去があります・・・・。
リールのドラグってついつい重要視しない方もいるかもしれませんが、実は結構重要で釣果を左右するものでもありますからメンテナンスは定期的に行っておきましょう!
それでは、良い釣りを!
おはようございます!
これまでドラグの調子が悪くなるまでドラグを酷使した事が無く、メンテナンスや交換など自分でする時など無いだろうとタカをくくっていたのですが…。
ついに自分にもその時が来てしまったようで…。
とりあえず、参考に取り外してみましたが、全然簡単なモノだったのですね!!
まるなかさんのページに出会っていなければとりあえず釣具屋さんに任せちゃうところでした!
メンテナンス等々自分でやった方が愛着湧きますし、無駄な出費も抑えられますもんねw
どうもありがとうございました!!
リールのメンテナンスは、難しそうな感じがしてしまうかもしれませんが、実際にやってみると構造はそこまで複雑ではないので結構簡単にできますよね!
一度実際にやってみれば次からはよりスムーズにできると思いますよ(*^^*)