さて、今回はキス釣りにおける時期・シーズン毎のシロギスの行動パターンや釣り場選び、そして釣りをする時間帯毎の釣れ方の特徴について!
初心者の方からベテランアングラーまで誰にでも楽しめて、かつ非常に奥が深くて腕の差が出るキス釣り。安定して釣果を上げていくには、季節毎の特徴を知ることはめっちゃ重要!
シロギス釣りは時期によって釣れる大きさが変わったり、釣りの難易度もかなり変化する特徴がある。
この機会にその基礎基本を身に着け、これからのキス釣りに役立ててもらえたら嬉しい。
キス釣りの時期・シーズンの流れの基本!
まずはキス釣りの1年のざっくりとした流れを見ていこう。
- 春:水温上昇とともに岸近くに接岸してくる。産卵を控えている良型キスが混じる
- 夏:春よりも小型のピンギスが増えてくる。外道も多く、アタリは最も多い季節。お盆位を境に難易度が上がることが多い
- 秋:暑さを避けるために深場に落ちていたキスが再び浅い場所へやってくる。越冬前の良型が爆釣することもあるが、基本期には釣果ムラが出やすい
- 冬:深場に落ちた越冬キスを遠投で狙うか、港内などに残ったキスを狙うかに分かれる。基本的にはオフシーズン
ざっとまとめるとこんな感じかな。これからキス釣りにチャレンジしたいという方は、ちょっと参考にしてみてね。
初心者にもおすすめなキス釣りのベストシーズンは?
これからキス釣りに挑戦したい方や、家族でお手軽に投げ釣りをやってみたい方等。
最も簡単にシロギス釣りを楽しみたいのであれば、地域差もあるけど
大体ゴールデンウィーク前後~お盆の前位がおすすめ!
この時期は産卵絡みの良型キスも狙えるし、数もそこそこ釣れやすい。お盆を過ぎ、8月中旬~9月位になってくるとキスの釣果は一旦落ち着く場所が多く、狙って釣るのが意外と難しくなったりする。
その中でも、最もキス釣りが面白いベストシーズンは大体6~7月中・下旬位までかな。この時期は産卵を控えている大型のキスがより釣れやすく、産卵場所となる藻が少し生えているような場所で大きいサイズが狙えるぞ♪
時期毎のキス釣りのパターン・狙い方のコツ!
次に、季節毎のシロギスの行動パターンや狙い方を見ていこう。1年中キスは同じ場所で同じように釣れるわけではない。
しっかり魚の動きに合わせ、どんな場所にキスが潜んでいやすいのかを把握しておこう!
春のキス釣り
冬の低水温期を越えたキス達は、陸上の気温の上昇からワンテンポ遅れて上がってくる水温に合わせて接岸を開始する。
水温の目安は大体17~18度位。この位の水温で安定してくるとキスの接岸はかなり本格化し、港湾部の奥まった場所なんかにも姿を現すことが多くなる。
だから港の中でのちょい投げ釣りでキスを狙ったりする場合、この18度前後の水温を1つの目安にするといい。
しかし、外洋に面しているポイントなど、越冬場所に近い水深のあるポイントはもう少し早いタイミングからキスが釣れる場所もある。この場合で大体水温が13~14度位といった所。
海水温の状況はインターネットで調べることが出来る。「住んでいる地域+海水温」などで検索してみると、リアルタイムでの海水温がチェックできることも多い。これを釣行する前にチェックしておくことは結構重要だぞ!
この海水温になるのが、地域に寄るけど大体4月の下旬~5月のGW頃からになるってわけだ。
そして水温の上昇とともに、良型も混じりつつ徐々に数釣りへとシフトしていく感じが春の特徴。
春~初夏はキスの産卵期
大体5月~6月、7月下旬くらいまではキスの産卵期に当たる。このタイミングに当たると、産卵を控えている良型のキスが多く釣れることもあるのが特徴。
これがキス釣りのベストシーズンになり、シロギス狙いで最もアツいのが晩春~初夏!
型の大きい体力のある大型のキス程、早いタイミングで深場から浅い場所へと上がってくる傾向がある。だからこの産卵の時期にキス釣りをするのであれば、海底が透けて見てているような浅い場所も要チェック!
また、良型のキスは何もない砂底のポイントよりも若干岩が入っていたり、駆け上がりのあるような場所の方が多く生息している。小型のキスしか釣れないような時は、海底に変化のある場所を探してみよう。
なお、キスの産卵は海藻の生えている場所で行われることが多いから覚えておくといい。
だから普段メバリングやエギングをやる方であれば、何となく海藻が生えているポイントを知っている方もいるんじゃないかな?
そういったポイントは春の良型キスがあつまる場所になっていることも多いから要チェックというわけだね!
狙う水深をしっかり分ける
春はまだ水温が上がりきっていなかったり、キスが日によって釣れたり釣れなかったりすることがある。これは水温がまだ安定しておらず、それによってキスの潜む水深が不安定なことが原因の1つ。
このような場合、まず初めにチェックしたいのが水深!
例え50cm、1m深さが変わるだけであってもキスの反応がガラッと変わることが多いのも春の釣れ方の特徴。
仕掛けを投げ込み、着底までの秒数はしっかり数えて把握しておく。そして釣れない時は水深を変えて見て、反応の出方が変わるか見てみよう。
釣れない時はついつい深い場所に目がいきがちだけど、逆に水深がかなり浅い岸近い場所に良型のキスが接岸しているパターンもあるから要注意!
- キスが釣れやすくなる水温を知り、海水温の変化を把握しよう
- 春~初夏はキスの産卵期。産卵を控えた大型のシロギスが狙える!
- 大型の個体程浅い場所に差して来る。小型が多く釣れるような時は、浅い場所にも目を向けよう
- 釣れない時は水深を変えてみる。仕掛けが着底するまでの秒数は常に数えよう
夏のキス釣り
春の産卵期からキスのハイシーズンは続き、梅雨入り~梅雨明け位まではサイズも型も比較的揃いやすい時期が初夏。また水温も程よい状態で安定していることが多く、釣果もそれに伴って安定傾向。
ただし夏が進行してくると、徐々にピンギスと呼ばれる小型のシロギスの割合が増えやすいかな。
春からの比較的釣果の出やすいハイシーズンが続くのは、大体7月末~8月お盆位まで。
そして産卵期が過ぎて8月お盆~8月下旬位になると、今度は上がりすぎた水温によってキスが深場へ落ちやすくなり
この頃にキス釣りではターニングポイントがやってくる!
このパターンになると、今まで毎回のように釣れていたキスの釣果にムラが目立つようになり、キス釣りの難易度は上昇する。だから夏後半はキス釣りにはちょっと厳しくなることもあるぞ。
また水温の上昇により、キス以外の外道の活動が一段と活発になるのが夏の時期の特徴でもある。釣り初心者の方にとっては、夏場~秋口が一番魚のアタリが多くて楽しいシーズンまたともいえるが。
夏場はキス以外にもメゴチやギンダベラ、トラギスやベラなどのゲストが増えてくる。また、仕掛けを切ってくるフグなども多くなるので要注意だね(-_-;)
晩夏の釣りは深場も意識する
春~初夏のハイシーズンのキス釣りは、産卵を控えた個体が浅い場所にやってくるのを狙うのが効果的だ。
しかし盛夏がやってきて産卵が終わり、海水温が上昇しすぎてしまうとキスは海水温の安定している深場へと落ちていくことが目立つようになる。特に良型のキスはその傾向が顕著で、水深の浅い場所で釣りをするとピンギスが目立つ事も多い。
このような時は、より水深の深い急深地形のサーフを釣り場に選んでみたり、港湾部なら船が通る船道を狙ったりしてみよう。
港の中の船が通る場所はある程度決まっていて、その周囲は深く掘れていることが良くある。このような場所はキスをはじめ、色んな魚が付きやすいポイント!
外道が多い時のキス釣り
夏になって海水温がグングン上昇してくると、キス以外の外道の活性が高くなる。
外道が多く釣れてくるような時は、外道を引き寄せにくい仕掛けセレクトをするのも重要。
外道が目立つ時は、仕掛けに夜光玉やフラッシャーなどのパーツが付いていないシンプルな仕掛けを使うように。余計なアピールは外道のヒット率を上げてしまうことがあるぞ。
水温が高い時期にキス釣りへ出かけるなら、シンプルで外道を寄せにくい仕掛けを用意しておこう。
- 7月末~8月上旬位までは産卵を意識した浅い場所を中心に狙う
- 8月中旬、9月以降は深い場所にキスが落ちることがある。浅い場所は小さなピンギスのたまり場になることも多い外道が多い時は、場所を少し変えたり仕掛けに工夫を。
秋のキス釣り
陸上の気温が徐々に涼しくなってきても、海水温の低下は若干遅れて推移することになる。
9月いっぱいくらいまではまだ海水温が高い状態が続き、10月上旬~中旬位までは深い場所に型の揃ったキスは潜みやすいかな。
そして秋が深まり、10月中旬位から浅い場所にまたキスがポツポツと戻ってくる場所も。
この時期は、冬の越冬前の荒食いをするキスを狙うのが効果的で、型にハマると大型のキスばかりが入れ食いになることがある。ポイントになるのは、越冬場所により近い外洋に面した砂浜などが多いかな。
そして水温が徐々に下がり、12月くらいになってくるとキスは冬を越すために水深の深い場所へ落ちていく。
秋のキス釣りは情報戦!
春~初夏までのキス釣りのようにはいかず、秋はどの場所でも安定して釣果が出るという事はあまりないのが特徴。この時期にキスを狙うとなると、釣れている場所と釣れない場所の差が大きく、更に長く釣れることはあまりないから難易度は上がりやすい。
だから釣具店の情報を仕入れたりするのが秋のシーズンはかなり重要。その分、釣れている場所に釣れているタイミングで釣行できれば、20cm以上の良型ばかりが揃ったりする釣りができることもある。釣果ムラが出やすい時期ってわけだ。
秋の投げ釣りは多彩なターゲットが待っている
キス釣りマニアであれば、一年中キスしか狙わないという方も見かける。しかし、秋は似たような仕掛けでキス以外にも楽しめるターゲットが存在する。
ハゼやカワハギは秋の釣りの代表格で、キスをどうしても釣りたいというわけではなく、投げ釣りでなにか釣りたいという事であればこちらの方が簡単に釣れる場合も多いからおすすめだ。
実際にわたくしまるなかの場合も、キスをメインに狙うのは春~夏。秋以降の投げ釣りは、ハゼやカワハギをメインに狙っているぞ!
ハゼもカワハギも手軽にできて奥が深く、食べて美味しいおすすめのターゲットだからね(*^^*)
- 初秋は水深の深い場所で避暑中の魚狙い
- 秋が深まり水温が下がってくると、越冬前のキスが浅い場所に上がってきて釣果が上昇することがある
- 秋はキス以外にもハゼやカワハギなど、投げ釣りで楽しめるターゲットが!
冬のキス釣り
水温が低下してしまうと、一般的にキス釣りはオフシーズンになる。
ただし、水深が深い外洋に面した場所などの越冬場所に近いポイントはチョロチョロとキスが釣れることがある。また、水深の深い港湾部にも居残ったキスがいる場合があり、沢山釣れることは殆どないが釣果が出る場合はある。
この低水温期のキス釣りは朝マズメよりも水温が上がってくる日中から夕方の方が釣果が出やすく、釣れれば良型が揃うパターンになりやすい。大型のキスを狙うため、真冬でも投げ釣りを楽しんでいる方はいる。
冬は修行の釣りになりやすいけど、でっかいキスを釣りたい方はチャレンジしてみては?
私の場合、冬は根魚などに浮気かな!(笑)
キス釣り 時間帯毎の特徴
次に、キス釣りを楽しむ際における時間帯毎のキスの行動パターンの特徴について。
少し詳しく見ていこう!
朝マズメ・夕マズメ
太陽が昇り始める朝マズメと夕暮れ前後の夕マズメ。魚釣りではゴールデンタイムとされる時間帯!
キス釣りの場合、朝夕のマズメは確かにチャンスタイム。
この時間帯は型の大きいキスが釣れやすくなったり、餌を積極的に追うので仕掛けをどんどん動かして誘うのが効果的!
なお、春や晩秋などのまだ水温が低いシーズンの場合、朝マズメよりも日中や夕マズメの方がよく釣れることが多い感じがあるね。
日中のキス釣り
日中になると、キスの活性は1段落しやすい。それでも餌が目の前に入れば食いつくことも多く、真昼間でもキス釣りは十分成立する。
この時間帯のキス釣りは、潮の流れが非常に重要になる。
潮が速すぎて仕掛けがどんどん流されてしまうような状況でもキスは餌を追いにくいし、逆に潮が全く動いていなくて仕掛けが全く流されないような時も釣れにくい。
程よく仕掛けが潮の流れを受け、仕掛けを引いてくる手元にある程度抵抗を感じる時!
このような時は日中でもキスがよく釣れることが多いかな。
なお、キスの場合は干潮時に潮位が下がって干上がってしまうような浅い場所でなければ、干潮周りでも満潮周りでも潮さえ動いていれば釣果は十分望めるぞ。
キスの夜釣り
最後に、ちょっとマイナーにはなるけど夜の時間帯のキス釣りについて。
初めに言ってしまえば、キスは夜でも釣れる。
しかし日中とは若干釣れ方が異なり、沢山数を釣ったりするには向かないかな。
キスは夜になると基本的には大きく移動することはなく、海底~海底から少し浮いたところでボケーっとしていることが多い。
それでも餌が目の前に入れば餌を食う個体がいて、やってみると意外と釣れる。
しかし、積極的に餌を追い掛けたりすることは殆どなく
誘いはゆっくり目、待つ時間を長くしたまったりスタイルで釣った方がよく釣れる。
日中はどんどん仕掛けを動かした方が良いことも多いが、夜の場合は仕掛けを動かしすぎてしまうとキスがついて来れない場合があるように思う。
また、釣果が出やすいのは砂浜よりも港の中などといった傾向があり、砂浜の夜釣りで釣れるキスは釣れにくい代わりに大型が良く出る印象。逆に港湾部の夜釣りのキス釣りは、思ったほど大型が釣れるわけでもなくて小型が少し減るかな?といった感じ。
そして、夜の時間帯のキス釣りではポイントの見切りと移動が重要!
この時間のキスは移動することがあまりなく、アタリが無い場所で釣りを続けていてもずっとアタリの無いままになりやすい。だから釣れない時は早めに見切りを付け、少しずつ仕掛けを落とすポイントを変えていった方が効率よく魚を探すことが出来る。
また、釣れる場所を見つけて何匹かキスを釣り、その後釣れなくなった場合。この時も目の前にいる群れを釣りきったと判断して早めに次の場所へとポイントを移した方が賢明。
キスの夜釣りは見切りを早く、効率よく群れを探すように注意するといいね!
キス釣りの時期・時間帯まとめ!
シロギス釣りの1年の流れと、時間毎の特徴はこんな感じ。
キス釣りでおすすめなのは、やっぱり春~初夏にかけての産卵期がベストかな!
夏の暑さが厳しい時は、朝夕のマズメや夜間に釣りをするのが体力的にも楽でおすすめ。キスの夜釣りなんかは、外道で根魚やアナゴなどが釣れたりして結構面白いぞ。
では、今回はこの辺で。
また明日会いましょう!!
約、21年間鱚の投げ釣りに没頭しておりました。夏は南島町がメインで良く大会で熊野の七里浜を21㌔位歩き回って投げ釣りを謳歌していました。日本海側は原発のすぐ傍水晶浜も良く行きました。初心の頃は20匹位でしたが、ピーク時には束釣りが出来るようになり食卓を賑わしていました。がっちょも美味しかったですね。外道で20㎝から30㎝位のクロダイ、マゴチ良く釣りましたね。夏は兎に角真っ黒けでした。春夏秋冬鱚釣り狂いでしたね。47歳で脳梗塞を患ってからパタッと釣りは断念です。約、20年リハビリのお蔭で傍から見ても後遺症は何も残らず、最近遠投は全く無理だと思いますので秋に木曾川の海沿いで新子鯊を狙ってみようと思います。因みに鱚の投げ釣りでは170メーターは投げていたと思います。シマノの大会にもよく出ました。懐かしいです。