トルザイトリングのメリット・デメリットとSiCリングとの違い

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オールウェイク105パワーフィネス バットガイド

こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。

さてさて、今回は先日質問を受けたガイドリングの素材について、少し掘り下げて紹介していきたいと思います。

ハイエンドロッドを中心に使われる機会がある、トルザイトリングの特徴やSiCリングとの違い、私なりの選び方について解説していきます。

ガイドリングの素材の違いは実釣時のフィーリングに案外大きく影響するので、実は結構重要なんですよね。
実際、私は狙うターゲットや使用するシチュエーションにより、ガイドリング素材は選び分けるようにしています。

今回の解説を参考に、自分のスタイルや釣り方に合ったロッド選びの役に立ててもらえたら嬉しく思います。

トルザイトリングのメリット

まずはトルザイトリングのメリットについて見ていきましょう。

軽量化によるシャッキリ感の向上

トルザイトリングはSiCリングよりも薄いので、同じ内径を確保するのであれば、より小さなガイドを使用することができるんですね。

ロッドを自作する方はよくわかると思いますが、ガイドなどが何もついていない裸の状態のブランクスの時と、ガイド+スレッド+コーティングが乗った状態のブランクスでは、振った時のフィーリングは全く違うものになります。

これはロッドに取り付けられたガイドなどの重量によるもので、余計なものがつくほどにロッドを振った時に重量で大きく曲がるようになり、しなやかさがアップしたような感触になります。

ここで、軽量なチタンフレームのトルザイトリングガイドを使用することでロッドが軽量になり、本来のシャキッとしたフィーリングがより出しやすくなるというわけですね。
このガイドの自重は0.1gの違いであっても、ロッドが長くなればなるほど違いは大きくなり、案外馬鹿にできません。

ただし、人によってはスムーズに曲がり込むある程度遊びがあるロッドが好きという方もいるので、そんな方にはSiCガイドのロッドの方がフィーリングにマッチすることもあります。

糸抜けの向上

ガイドリングが薄くなることにより、外径が同じガイドを使用するのであれば、内径が大きくなってラインの抜けが良くなるんですよね。
これにより、飛距離向上に繋がったり、結び目のガイドリングへの干渉による衝撃を緩和する効果が期待できます。

高感度

トルザイトリングは、SiCリングと断面の形状に違いがあり、ラインの接地面積が大きくなるんですよね。

これにより、ラインに伝わる衝撃などの情報がよりロッドに伝わりやすくなり、高感度化すると言われています。

トルザイトリングのデメリット

一方、トルザイトリングにはデメリットもあります。

ノイズが目立つ

トルザイトリングを使用しているロッドを使用するにあたり、個人的に一番目立ちやすい欠点がラインのノイズですね。

特にアジングロッドなどの小口径ガイドでPEラインを使う時、ノイズが気になりやすいです。

トルザイトリングはラインの接地面積が大きくなることで、ライン表面のわずかな凸凹を察知しやすくなり、リーリングした時に「ガサガサ」っとするような、独特なラインが擦れるフィーリングが出たりします。
使用するラインの種類や号数により、目立ちやすさは変化しますね。

慣れてしまえばある程度気にならなくなりますし、実釣時に悪影響を与えるものではないので私は気にしないで使っていますが、神経質な方にはなじみにくいと思います。

ラインの劣化がやや早くなる

これは使い手の感覚によって変わるかもしれませんが、私の印象としては、SiCガイドの方がPEラインを使った際の表面の毛羽立ちがやや遅く、ラインが長持ちするような気がしていますね。

メーカーの説明ではトルザイトリングの方がラインに優しいようですが、実釣時にはリングに微細な汚れやゴミが付着したりしますから、ラインの接地面積が大きいトルザイトリングの方がラインにダメージが入りやすいのかもしれません。

硬度がやや落ちる

トルザイトリングは、SiCリングよりも硬度の面はやや落ちます。

私の場合、険しい磯で青物やヒラスズキ・ロックフィッシュなどを狙う機会が多く、いくら丁寧に使っても、ロッドはどんどん傷になっていくんですよね。

ヒラマサ 釣果

磯での使用はロッドのガイドにも非常に過酷なコンディションになるので、少しでも傷が入りにくいよう、ガイドリングは硬い方が良いと考えています。
ですので、磯で使用するロッドはトルザイトリングを採用しているものを積極的に使うことはなく、選択肢として両方が選べるのであれば、あえてSiCリング搭載のロッドを使っています。

また、磯などで中・大型魚を狙うのであれば、ロッドの細かい重量や感度などはどうでも良く、耐久性などを重視して道具を選ぶようにしています。

放熱性が低い

これは岸釣りがメインの方はそれほど気にする必要は無いですが、オフショアで大型魚を狙ったりすると、1回のランでラインが数十メートル以上引き出されることもあり、ガイドリングは想像以上に熱を帯びます。

トルザイトリングはSiCリングよりも放熱性が若干低いので、高負荷でラインを長い距離引き出される釣り物には、SiCリングの方が無難に使いやすいですね。

私の場合は地磯でヒラマサなどを狙いますが、基本的にラインを出さずにキャッチするスタイルなので、放熱性に関しては特に気にしていません。

トルザイトリングとSiCリングのどちらが良いのか?

少しでも感度などが欲しい方

アジング 釣果

手元に伝わる情報量を少しでも多くしたり、こだわり派の方にはトルザイトリングがおすすめですね。

特に、繊細な釣り物やルアー(仕掛け)を微妙にコントロールして操作したい方には、トルザイトリングのメリットが活きやすいと思います。

耐久性や汎用性を求める方

ヒラスズキ 釣果

一方、そこまでの感度を求めず、磯などの過酷な状況での使用がメイン方や、癖が無くてマイルドな使用感を求める方には、トルザイトリングをあえて選ぶ必要は無いと感じます。

最近のロッドはかなり進化してきていますから、ぶっちゃけ言ってSiCリングでも必要十分な感度や使用感は手に入りますから、個人的にはSiCガイドのロッドで十分満足して使えていますし、私程度の釣りでは十分すぎるんですよね。

価格的にもSiCリングの方がやや安いですし、ラインへのダメージも少なく、ガイドリングへの傷も入りにくく、扱いやすさという点では非常に優秀で無難なチョイスでしょう。

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