さてさて、今回は「エギング用ラインにナイロン素材はありなのか?」ということについて。
最近のエギングではPEライン+フロロカーボン製のショックリーダーの組み合わせが圧倒的に主流である。
私自身使用しているのはPEラインになるが、「どうしてナイロンラインを使わないのか?」
私なりの考えについて、この機会に紹介しておこう。
ナイロンラインは劣化のしやすい
エギングに限ったことでないが、ナイロンラインを使用する上で避けては通れないデメリットがある。
簡単に紹介すると、
- 紫外線・吸水による劣化
- 柔らかい素材ゆえに傷が入りやすい
ということだ。
メインラインに使用するにせよ、ショックリーダーにナイロンラインを使用するにせよ
フロロカーボンラインやPEラインに比べると「交換のサイクルが早くなる」というのは、素材の特性上避けられない。
ナイロンラインは、太陽の光に当たったり、海水に触れるだけでどんどん劣化していく事になる。
また、ナイロンは柔らかい素材なので、海底の石などに擦れると傷が入りやすい。
なのでショックリーダーはできれば毎回交換し、メインラインも数回程度使用したら交換していく位でないと、ナイロンライン本来の強度は引き出せないと思っていいだろう。
ナイロンライン直結のエギング
PEラインが登場する前、エギングではナイロンラインが主流だった。
もうかなり以前の事だが、私もナイロンラインを巻いたバスタックルでエギングをやった記憶がある。
しかし、現在の主流はPEラインを使用した釣り方になり、釣り場で見かけるエギンガーのほぼすべてがPEラインタックルを使用しているのが現状だろう。
ズル引きの釣りにナイロンラインはアリ
ナイロンラインが主流だったころのエギングは、今のようにシャクリ・ジャークを使ってエギを操作するテクニカルな釣りではなかった。
当時はズル引きのストップアンドゴーが主流だったんだよね。
こういう釣り方をするのであれば、初期伸度が高くて伸びるナイロンラインであってもエギングは成立した。
エギを細かく操作する必要が無ければ、ラインが伸びてもそこまで釣りに影響はないからね。
ラインの伸びがエギの操作感や感度に影響
ナイロンラインはPEラインよりも伸びやすいラインだが、特に初期伸度(負荷が掛かり始めた時の伸び)具合に大きな差がある。
エギにアクションを与えた際、ナイロンラインをメインラインとして使用していると、当然ラインが伸びてしまう。
だからロッドアクションを与えたとしても、そのパワーがエギにまで伝わりにくく、ラインが伸びることで吸収されてしまうわけだ。
特にエギを遠投し、遠くに投げれば投げる程、その伸びの影響が大きくなるんだよね。
だからエギングではPEラインの方が現在の釣り方にマッチしている。
低伸度な特性を活かした「ダイレクトなエギの操作感や感度」を活かすのが主流な考えになっている。
PEラインとナイロンラインは強度に差がある
PEラインは引っ張り強度が高く、しっかり結束すれば同じ号数のナイロンラインの大体4倍前後の強さが引き出せる。
だからPEラインを使用するならラインを細くすることができ、エギの飛距離も伸びて快適に釣りが出来る。
ナイロンラインをエギングで使用すると考えると、強度的に最低でも1.5号以上。
できれば2~3号程の号数が望ましい。
2号~3号程のラインをリールに巻き、比重の軽いエギをキャストした場合、飛距離も伸びないし風が吹いたりすると何をやっているのか分からなくなる。
ラインが太い事で風や潮の影響を受けやすくなるし、さっき紹介したラインの初期伸度も影響するからね。
ショックリーダーにナイロンラインは使えるか?
一方で、PEラインとセットで使用するショックリーダーにナイロン素材は使えるのか?
これについては、「釣り方次第では使い道がある」というのが私なりの見解だ。
しかし、私のスタイル的にフロロカーボンラインで間に合ってしまっている為、個人的に必要性は感じていないけど。
身切れを防ぐためのナイロン
特に秋の新子狙いのエギングをしていると、身が柔らかい小型のイカは身切れしやすい。
アタリに気付かず、シャクったらイカが乗っていた時や至近距離でイカが乗って来た時など・・・・。
こういう時、特にドラグを締め気味にして釣りをする方や、硬めのロッドでバシバシとエギを操作するスタイルの方は特に身切れがしやすい。
そんな時はフロロカーボンラインから伸びやすいナイロン製のショックリーダーに変えることで、程よくショックを吸収する効果が期待できるってわけだ。
身切れを防ぐためのナイロンラインはエギング以外に、エステルラインを使ったアジングなどでも使用することがあるからね!
潮の流れによるブレに気を付ける
メインラインで使用するPEラインは比重が軽い為、ショックリーダーも比重が軽いナイロンラインにすると潮の影響を受けやすくなる欠点がある。
エギをスムーズに沈下させ、安定した姿勢をキープするには比重が高いフロロカーボンショックリーダーの方が適している。
特に横方向に潮が流れていたりすると、エギが横方向にブレやすくなるので気を付けよう。
アオリイカはエギが横方向に不自然に流れていくと反応が悪くなる印象があり、釣果に悪影響を及ぼしやすいからね。
エギングではフォール姿勢が非常に重要で、イカがアタックしてくる最大のチャンスがフォール中だ。
ここで変にエギが動いたりすると、イカが違和感を持つのでエギを抱かなくなることがある。
ナイロンラインの太さ・号数
ナイロンラインを使用するエギング(特にメインライン)はあまりおすすめしないが、どうしても使いたいなら太さ・号数は2~3号程を基準に選ぼう。
秋の新子エギングなら1.5号程でも対応できるが、エギをフルキャストしたり、根掛かりなどにもある程度対応するなら2号・または2.5号位の号数は有った方が良い。
エギングに挑戦するならPEラインを使いこなせるように!
ざっとまぁこんな感じで、釣り方を限定すればエギングにナイロンラインは使えるには使える。
しかし、やはり使い易いのはPEラインを使用したラインシステムになってくると思う。
初心者の方こそ、快適に釣りをするには飛距離が伸びて感度が良いPEラインを使うべき!
なので早めにPEラインとリーダーのノットを覚え、PEラインタックルが使えるようになるのが望ましい。
最近のリールは非常に高性能で、PEラインを使ってもライントラブルはそんなに起きないのが現状。
エギングはラインセレクトで感度や操作性が大きく変わるので、ここは妥協しない方が良いね!
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!
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