こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はダイワのハイエンドスピニングリール、22イグジストを忖度なしにインプレッション。
2022年はシマノのステラと同時にモデルチェンジしましたが、正直言って話題性としてはステラの方が上回っていた印象があります。
そんな中、22イグジストはどのような特徴・使用感なのか?
普段からエントリーモデル~ハイエンドモデルまで様々なタックルを使い比べている管理人の経験に基づいた解説をしていくので、リール選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
タックルのインプレッションについては
- 実費を払って購入
- 公平な視点で使用感をチェック
- 実際に魚を釣る
これらにこだわっており、他メーカーのライバル機種との違いなどと合わせた解説をしていきます。
✔管理人の経験・実績
- 年間釣行数300以上
- 漁師のもとで釣りを教わった経験あり
- 釣具店にて私の釣果情報やタックルインプレッションを利用
- メーカーの商品開発時に私のインプレッション記事を活用
- 普段からエントリー機種~ハイエンドタックルまで様々な釣り具を比較・検証している
こんな感じで基本的に毎日釣りをして生活している釣り好きで、幸いなことに業界の方も私の情報を活用して下さっています。
22イグジストの注目ポイント・進化点
22イグジストを実際に使用してみて、注目の進化点や特徴を抜粋しておきます。
低慣性化(エアドライブデザイン)
22イグジストはエアドライブデザインというコンセプトで作られていて、これまでのダイワ製リールとは少し違った外見になっています。
角が無い流線型のデザインになっていますが、見た目だけでなく重量バランスが向上。
実際に使っているとその違いは確かに存在していて、特にリールのハンドルを止めた時の慣性が小さくなっています。
惰性で回り続けることなく「ピタッと止まる」リニアな操作感は、22イグジストを使ってみて一番の進化点に感じましたね!
まるなか
質感の向上
22イグジストは今回のモデルチェンジにあたり、実釣性能以外の「質感」が高くなっていますね。
- ドラグ音:しっとり感・重厚感のある音質に変化
- ベール開閉音:シマノ製リールのような「カチッ」という音が鳴るようになった
この2つは直接的に釣果に影響することは無いですが、使っていて気持ちが良いですね。
特にベールの開閉音については、普段シマノ製リールを使っている方にとって、これまでのダイワ製リールはどこか違和感があった方も多いと思います。
22イグジストを「サクッと」インプレ
ここからは22イグジストの使用感を詳しく解説していきますが、まずはざっくりと私なりのインプレをまとめておきます。
なお、一台目は2000番をライトゲーム用に購入しました。
- 重量感:軽さは文句なし!
- 巻き心地:巻き感自体はそこまで大きく変化していない。マグシールド感が気になる
- 剛性感:旧モデルよりもカチッとした安定感が向上
- ドラグ:滑り出しが軽くなった印象がある。その後の粘りは健在
- ラインローラー周り:ベールが細くなった。マグシールドベアリング搭載で高耐久
- 飛距離:大きな変化はない。インフィニティループと比べると、やや抵抗感を感じる
- ライントラブル:向かい風強風の中でもトラブルは無し
- ハンドル周り:大きな進化は無い。
- ターゲット・釣種:青物などにはやはり不要か。ライトゲームやバス・エギングなどに向いている
ざっくりインプレするとこんな感じですね。
これまでのイグジストと同様、軽さと低慣性を重視したリールなので、ステラとは違った立ち位置ですな。
トラウトやライトゲーム・バス・エギングなどに使いやすいリールだと感じます。
重さ・重量感
3000番で200g以下
イグジストシリーズは代々軽さを重視して作られたシリーズ。
今回のイグジストに関してもリールの重さに関しての不満は全くなく、この軽さはライトな釣りにおいては間違いなく快適性に大きく貢献しますね。
3000番のモデルで180g~190gに収まっていて、実釣時における不満はありません。
ライバル機種となるステラとはコンセプトの違いもありますが、同クラスの番手を持ち比べてみると、その重さの違いは一瞬で分かるレベル。
一方、シマノ製のイグジストと似たコンセプトの19ヴァンキッシュと比較すると、ヴァンキッシュと同等~イグジストの方が微妙に重たいくらい。
巻き心地
異音・ノイズ
ハンドルを回した時の異音については、シュルシュルという回転音は聞こえます。
ノイズに関しては18イグジストも十分滑らかな巻き感だったので、22イグジストにおいても全く不満はありません。
モノコックボディになって以前のダイワのような安っぽさが無くなっていて、巻きの滑らかさに関してはシマノ・ダイワの優劣はつけにくいですね。
ヌルヌル感は十分です。
ピタッと止まるダイレクトな巻き感
最初の方でも紹介しましたが、22イグジストのエアドライブデザインによって慣性が軽減。
丸みを帯びたエアドライブローターは非常に軽く、小刻みにリーリング・ストップを繰り返す時の快適性に優れてますね。
リールが余計に・勝手に回ることなく、手に吸い付くようにピタッと止まるのは使っていて気持ちが良いですね。
特にエリアトラウトやアジング・バスのライトリグなどで、その効果を体感しやすいと思います。
マグシールドによる巻き重り感
慣性が小さくなって、よりダイレクトな操作感が手に入った22イグジスト。
しかし、マグシールドによるモッサリ・ねっとり感が相変わらず気になるというのが正直な印象。
ローターのマグシールド以外にハンドルシャフトにマグシールドベアリングが搭載されていて、これがねっとりした巻き心地に影響しています。
慣れや好みによる違いもありますが、特にスローに巻き出した時にネバネバした感触が目立ちやすく、シマノのリールのようなドライな巻き感が好きな方には違和感があるでしょう。
私がライトゲーム用に導入したのはローギアモデルなんですが、ローギア特有の巻き出しの軽さがマグシールドによってスポイルされているような印象があります。
巻き出しの軽さやスカスカした巻き感が好きな方には、ヴァンキッシュやヴァンフォードといったシマノのクイックレスポンスシリーズの方がおすすめ。
まるなか
マグオイル劣化に注意!
マグシールド搭載のリールを使っていく中での注意点ですが、特に潮を被る状況下で使用を繰り返し、長時間リールを使わずに保管しておくと、中のマグシールドオイルの劣化によって巻きが超重たくなることがあります。
これはシマノ製リールには見られない現象で、長期間保管後に巻きが重たくなったと感じた時は、メンテナンスに出してオイルを新しくしてもらうことをおすすめします。
これまで、私のマグシールド搭載の数台がこの現象になっています。
まるなか
剛性感・パワー
マグネシウム製モノコックボディの安定感
最近のダイワ製スピニングリールはモノコックボディを採用していて、ボディの強さは明らかに進化しています。
イグジストはマグネシウム製のモノコックボディが使われていて、軽さとともに金属特有のガッチリ感があります。
ボディに搭載されているギアはかなり径が大きく、巻取りパワーは安定していますね!
まるなか
モノコックボディ搭載以前のリールと使い比べると、その差は大きいよ!
ザイオン製のローター
ボディは金属ですが、ローターはザイオン製なのが22イグジスト。
ローターの剛性感・たわみ難さにおいては金属ローターにはやや劣る印象で、これがステラとの大きな違い。
ステラの方が負荷を掛けてもずっと回り続けるような使用感に対し、イグジストは重さをダイレクトに感じるようなフィーリング。
イグジストのボディの強さは十分ですが、ローター素材の違いによる「余力」においてはステラが優勢です。
抵抗感が大きいルアーを使ったり、負荷が掛かった時の快適な巻き感を求めるのであれば、私はステラを選びます。
ドラグ
出だしの軽さが進化!
今回の22イグジストを使ってみて、ドラグの滑り出しが以前よりも軽快になった印象がありますね。
「ATD TYPE-L」というドラグシステムに進化したようで、食いつきが目立たなくなっています。
私はエステルラインを使ったアジングに使用したので、その違いは体感しやすかったかと。
ドラグが出ている最中はしっとり感があり、カサつきなどは目立ちません。
ライトラインを使っても特にラインブレイクは怖くないですし、至近距離のやり取りや抜き上げも躊躇なく行えます。
一方、そこまで繊細な釣りでなければ、この機能は好き嫌いが分かれる可能性があります。
ドラグに関してはダイワ特有の「ドラグの食いつき感が好き」という方も居るんですよね(特に中型・大型魚狙いの方に多い)。
高級感のあるドラグ音
ドラグ音は今回のモデルチェンジで少し変化していて、しっとりとした重厚感のある音質。
音量自体はしっかりあり、風が吹いている状況下でも把握するのは容易です。
22ステラの方が音は硬質で、やや甲高いように感じます。
クリック音が小さい
私が一台目に購入したのは2000番ですが、ドラグノブを回した時のクリック音は小さめですね。
釣果に影響するものではないですが、個人的にはもう少し調整音が大きい方が好み。
ラインローラー周り
エアベールが細くなった
22イグジストはこれまでのダイワ製リールと比較し、ベールが細くなりました。
個人的には重要視していませんが、私の周りには「ダイワの太いベールが嫌いでシマノを使っている」という方もチラホラ。
ベールの太さとしては、これまでのダイワ製リールとシマノ製リールのちょうど中間くらいの径ですね。
マグシールドベアリング搭載のラインローラー
ラインローラー周りもデザインが変更されています。
ラインローラー部の外側にネジ山が無く、フラットなデザインに進化。
内側からネジを取り外すことになります。
ラインローラーはマグシールド仕様で、簡単な水洗いだけで長持ちするので、個人的に悪い印象はないですね。
ローラーの形状も変化していて、ラインの収まりが良くなるように段差が作られています。
飛距離・ライントラブル
ライントラブルはゼロ
向かい風強風下でのエステルラインを使ったアジングでもライントラブルは無く、快適に使えています。
これに関してはモデルチェンジ前から特に不満はありませんでした。
ラインの巻き量に注意し、基本的な動作ができていれば、ライントラブルが多発することは無いですね。
キャストフィール
キャストフィールに関してですが、シマノのスーパースローオシュレート(超密巻き)搭載のリールを使ってしまうと、どうしてもラインの放出抵抗を感じてしまいますね。
ダイワ製のリールはクロスラップ(オシュレート速度が速い)仕様なので、仕方ないかもしれません。
22ステラを投げてしまうと、投げ心地に関してはどうしても劣りますね。
ハンドル周り
ハンドル周りは旧モデルと同様、折り畳み機能を排除したハンドルを採用。
ガタつきは一切なく、剛性面でも問題ありません。
ハンドルノブの規格は変わらずSノブ。
リールスタンドのネジ山もこれまでと変わっていないので、ダイワ・シマノ共通の汎用モデルが使用できます。
ライバル機種との違い
ライバル機種もこれまでに全て購入して使っているので、その違いについて率直な印象を紹介します。
イグジストとステラ
イグジストとステラはお互いハイエンド機種ですが、そもそものコンセプトが違うので、迷う方は少ないかと。
- イグジスト:軽さと巻きの低慣性重視
- ステラ:重厚感と負荷を掛けた時のパワー・巻きやすさ重視
簡単に紹介するとこんな感じで、青物狙いや良型シーバス・ヒラメなどを狙うのであれば、私ならステラを選びますね。
イグジストはトラウトやライトゲーム・バス・エギングなどで選択肢に入ってきます。
▼より詳しい比較解説については【22ステラ・22イグジスト実釣比較】を参考にどうぞ
イグジストとヴァンキッシュ
イグジストとヴァンキッシュはどちらを買おうか迷う方も多いと思います。
両者の特徴を簡単にまとめるのであれば、
- イグジスト:基本性能・質感は全体的に上回っている(価格的にも当然)
- ヴァンキッシュ:マグシールドが入っていないことによる巻き出しの軽さ・スカスカ感
こんな感じですね。
ヴァンキッシュの方がコスパに優れていますが、最大の違いはマグシールドが無いことによる巻き重り感の無さ。
ヴァンキッシュは良い意味で巻きがスカスカしていて、特に軽いルアーをデッドスローで巻く時にメリットが発揮されやすいです。
イグジストは慣性自体は小さいですが、マグオイルの粘性によってネバネバした巻き感なんですよ。
最後は好みになりますが、ハッキリ言ってしまえば私はヴァンキッシュの方が好きです。
特に渓流トラウトなど、細かい巻きの滑らかさなどはそれほど重要でない釣りの場合、シマノ製リールの巻きの軽さはメリットが大きいです。
まとめ!
今回はダイワのフラッグシップリール、22イグジストのインプレをしました。
- 重量の軽さ
- マグネシウム製モノコックボディ・大径ギアによる強さ
- エアドライブローター採用で低慣性化。ピタッと止まる操作感
- マグシールド特有の巻き重り感は相変わらず存在
要点をまとめるとこんな感じですね。
これまでのモデルと同様、やはりライトな釣り物を中心におすすめなリールですな。
ステラほど大きな目立つ進化は無く、細かな使用感・質感が向上したという印象ですね。
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