さてさて、今回紹介するのは
ジギングなどに使用する、アシストフックを作る際に必要な道具の選び方について。
今まで私なりに色々使い比べてきたんだけど、その中でも気に入っている自作に必要な道具をちょっと詳しく紹介。
アシストフックは細かい道具選びで仕上がりが変わるし、実釣時の使い勝手の良さも当然変わって来るもの。
また、針を結ぶ際に使う小道具によっても作業の快適性は大きく変わってくるので適当に選ぶのは得策ではないです。
実際に私がアシストフックを自作する際に注意している点や、道具選びのポイントを紹介するのでよかったら参考にしてみて欲しい。
アシストフックの自作に必要な道具はコレ!
まずは、アシストフックの自作に必要となる道具をざっくり紹介していくぞ。
- バイス(必須ではない):フックを固定するのに使う
- アシストライン:素材によってアシストフックの強度や張りの強さが変わる
- フック:餌釣り用のものでもジギング用の物でもOK
- セキ糸:アシストラインとフックの固定に使う。素材によって強度が異なる
- ボビンホルダー:セキ糸をセットし、フックに巻き付けるのを容易にする
- ハサミ:切れ味の良いものでないとアシストラインのカットが困難
- 瞬間接着剤:液状の低粘度タイプを使用する
- 硬化促進剤(必須ではない):接着剤の硬化を早め、作業効率を上げる
ざっと必要なアイテムはこんな感じかな!
バイスと硬化促進剤は無くても何とかなるが、あった方が簡単に素早くアシストフックの作成を行うことができる。
慣れないうちはバイスを使用し、ガッチリとフックを固定して作業した方が綺麗に・確実にアシストフックが作れるはず。
アシストフック自作に使うバイス
フライの自作やアシストフックの自作などに使用する、フックを固定して糸やマテリアルを巻き付けやすくするアイテムがバイス。
基本的に高価なバイスほど「ジョー」と呼ばれる先端のフックを固定するパーツの精度が高く、ガッチリと確実に、かつソフトに固定することができる。
安価なものは使い続けていくとジョーが摩耗してしまってフックのホールド力が低下したり、滑ってしまって固定出来なくなったりする。
初めはエントリーモデルのバイスでも構わないが、やっぱり使い続けていくと壊れやすいし、実際壊れているのを何度も見ている。
長く使うのであれば1万円前後のものを選んでおくと、とても長く使えるし使い心地も非常に良い。
おすすめバイス
まずは実際に私が普段フライやアシストフックを巻くときに使っているバイスが1万円台のもの。
ティムコのバイスは信頼性も高く、キッチリとしたホールド感で使いやすくておすすめ。
価格も高すぎず、アシストフック自作にもちょうどいい。
フライを結構やっていた時はかなり高価な数万円程するバイスも使ったが、そこまで必要性を感じなかったので今はこれに落ち着いている。
1万円台のバイスということで決して安いものではないが、1度買えば基本的に長く使えるので高いものではない。
この価格帯のバイスはホールド力が格安品とは全く違い、ジョーの精度も高い。
このバイス1つで、色々な大きさのフライやアシストフックを快適に巻くことができる。
渓流用の中でもかなり小さなフライ~メタルジグのアシストフックまで、このクラスのバイスなら十分快適にフックを挟める。
一方、まずはお試しでバイスが欲しいということであればこんなところが良いかな。
このバイスは借りて使ったことが有るけど、太軸の大型のフックでなければ初めのうちは問題なく使える。
ただしずっと使っていると締め込む部分がバカになってしまい、フックのホールド力が低下してしまったりするので長持ちはしないことが多い。
良いバイスを1度でも使ってしまったら正直言って安いバイスは使う気になれないけど(笑)、とりあえずバイスがどんなものなのか使ってみようという方にはおすすめ。
なんたって1000円台で購入できるんで、これで文句を言うなら良いバイスを使うように!
アシストライン
アシストラインは、アシストフックの性能を大きく左右するアイテムと言っても過言ではない重要アイテムになる。
ついつい適当にチョイスしてしまいがちだけど、アイテムによってかなり使いやすさなどに差が出てくるのでしっかり選んでいこう。
まず、アシストラインごとの強度の強さをまとめてみると
- ザイロン:引張強度、耐摩耗性は非常に強い。ただし紫外線でかなり劣化する
- ケブラー:ザイロンに次ぐ強度や耐摩耗性を持つ。紫外線劣化を起こす
- PE:耐摩耗性はザイロンやケブラーに劣るが、強度はそこそこあって紫外線劣化にも強い
- シーハンター:強度は劣るが素材自体にコシが有る。ただし使っていくうちにコシは無くなる
ざっとまとめてみるとこんな感じになる。
最もオールラウンドに使用でき、強度とコシ・ハリの強さのバランスが良いのがPE素材を使用しているアシストライン。
PE素材は劣化にも強く、色んな釣種に対応できるので私の中でも最も出番が多いかな!
なお、○○ノットというものは中が中空になっており、基本は中の芯を抜いて使用するアイテムになる。
とりあえず初心者の方におすすめなのは、芯入りのPE素材のアシストライン。
フロロカーボンやエステル製の芯が入っているものは、ジグに絡みにくいように程よいコシが合っておすすめだ。
おすすめアシストライン
私がおすすめする、使いやすいと感じるアシストラインがコレ!
独特なザラッとした感触をしていて絶妙なコシが有り、非常に使いやすいアシストライン。
長時間使い続けても初期のコシが長続きするし、変な曲がり癖も付きにくいから耐久性もある。
15号で140LBの強度が有るので、大型の魚がヒットしてもアシストラインが切れるという事はまぁ起きないかな!
そして、やっぱり定番のシーハンター。
15号で80LBと、強度の面ではPE素材のアシストラインには劣るがコストパフォーマンスは良い。
変な癖が付きにくく、魚の吸い込みが非常に良いのがポイント。
ただし何時間か使い続けると表面のコーティングが剥がれてきてコシが無くなるので注意したい。
オフショアで使う大きいジグに使うより、ショアジギングで使用するような小型のメタルジグに使った方がトラブルが少なくて良いかな。
アシストフック自作に使うフック
餌釣り用のフックを流用したり、アシストフック用に作られたフックを使ったり。
様々なフックを使ってアシストフックを自作することができる。
基本的に価格の安い餌釣り用のフックは、使われている素材のグレードが低くなっていることが多い。
安価なフックは海底の根や魚の歯などに擦れた際、摩耗しやすかったりする。
私の場合、出来るだけアシストフック用に作られた長持ちするフックを使うようにしている。
ソリッドリング
切れ目のあるスプリットリングも使えないことは無いが、無駄なトラブルを減らすという意味でもソリッドリングにアシストフックを固定した方が絶対に良い。
ソリッドリングは必要な強度を備えているのであれば、出来るだけ系の小さいものを選ぶのがポイント!
直径の大きいソリッドリングを取り付けた場合、ジグをアクションさせた時などにソリッドリングの輪の中にフックが入ってしまったりしてストレスになる。
無駄なトラブルを減らしつつ、出来るだけ軽量なパーツを使うことでジグのアクションを阻害せず、本来持っているジグのポテンシャルを引き出すことにも繋がるぞ。
なおソリッドリングの強度は、使用するメインラインの強度の3倍位確保しておけば破損は起きないだろう。
おすすめソリッドリング
ちなみに、ソリッドリングは結構消耗するものなのでできるだけたくさん入っているものを買った方が良い。
よく使うのが、ゼスタやWAOのリングかな。小さいショアジギング用のものはオーナーのマイクロソリッドリングなんかも使います。
セキ糸
セキ糸の素材にもいくつかあり、最もベーシックなのがナイロン。
そして強度に優れているのがダイニーマやケブラーになる。
ケブラーの方がダイニーマよりも強度や耐摩耗性には優れているが、接着剤の染み込みが悪いと言われている。
ナイロン製のセキ糸は価格もお手頃で使いやすいし、しっかり接着剤が浸透する。
今までナイロン製だからと言って強度不足などは感じたことも無い。
だからこれからアシストフック作りに挑戦するという方は、まずはナイロン製のセキ糸で十分じゃないかと。
セキ糸の号数・太さについては、基準は1号程を目安にしておくと太すぎず細すぎずで使い勝手が良いと思う。
力を込めて巻くような時は1ランク太いものにしたり、ダイニーマやケブラーなどのより強度の優れた素材のセキ糸を使えばいいかな。
なお、セキ糸には使い古したPEラインなども使うことができるが、コーティングの種類などによっては接着剤が浸透しにくいものが有るので気を付けよう。
接着剤がしっかり浸透すると、タチウオなどの歯が鋭い魚がヒットした際でもそう簡単にはセキ糸が切れることも無いし、すっぽ抜け等のつまらないトラブルも防げる。
特に、フッ素コートのフックなどはしっかり接着剤を染み込ませてあげないとすっぽ抜けやすくなるので注意!
セキ糸はよつあみ製の無難なこれかな!
ボビンホルダー
アシストフックを作る際、時々ボビンホルダーを使わずに作る方もいるけどどう考えてもボビンホルダーは使った方が作業が楽!
セキ糸はボビンホルダーにセットして使った方が圧倒的に作業がはかどるし、巻き付けも綺麗にできる。
で、このボビンホルダーなんですが、
安価なものは口の部分が金属製。そしてちょっと高いボビンホルダーは口の部分がセラミック製になる。
この口の素材の違い、ほんのちょっとした差に感じるけど
実際に使ってみるとその差はかなり大きいので甘く見ない事。
アシストフックを作るために、セキ糸をフックに巻き付けていく最中やハーフヒッチを行ったりして締め込む時などに差が出る。
こういった際にセキ糸とボビンホルダーの口の部分が擦れてしまい、摩擦によってセキ糸が毛羽立ったりして切れやすくなってしまうのだ。
セラミック製のボビンホルダーの方がセキ糸にやさしく、使い易さは上になる。
ボビンホルダーもバイスなどと同様、1度買えばそう簡単に壊れるものではない。
どうせ買うならセラミック製のボビンホルダーの方が絶対におすすめ!
おすすめボビンホルダー
まず、普段私が使っているセラミック製のボビンホルダーがコレ。
もともとは鮎の仕掛けを作るためのボビンホルダーだと思いますが、アシストフック自作の際にも人気が有ってポピュラーなタイプ。
そして、口の部分が金属製のスタンダードなボビンホルダーがコレ。
ちょっと高くても良いものを買うか、それともベーシックなものを選ぶか。最後は個人の好みかな。
ハサミ
家にあるハサミで良いでしょ?
なんて考えていると、いざアシストフックを作った際に非常にめんどくさくなるので
良く切れるハサミは必ず用意した方が良い。
アシストラインは10号や15号、20号以上のものも使うことが有るので、切れ味の悪いハサミを使うと余計に時間が掛かる。
切り口がボロボロになってしまうと、セキ糸を巻いた時に端の部分がケバケバになったりしてかっこ悪い。
ただし、ケブラーやザイロンなどのアシストラインを使う際は、PEライン用のハサミだと摩耗が早くなることが有るので注意。
そういった時はケブラー対応などのハサミを使った方が道具が長持ちする。
アシストフック自作におすすめなハサミ
一般的なPE素材のアシストラインを使うのであれば、普段私が使っているハサミは2種類かな。
オーソドックスな形ですが、PEラインがスパッと切れるスミスのフィッシングシザース。
もう1つが、ちょっと高級になるけどめっちゃ切れて太いラインも余裕でカットできるコレ。
シマノのスパシザーは握り手が大きく、アシストフック作成のみならず仕掛けを作ったりするのもかなり快適にできる。
私が現在メインで使っているのがこのハサミ!
ちょっと値段的には高いが、切れ味は抜群で使用感も非常に良いね♪
接着剤・アルテコプライマー(硬化促進剤)
接着剤を選ぶときは、
液体タイプの低粘度の瞬間接着剤を選ぶこと!
ゼリータイプのものはセキ糸の内部にまでしっかりと浸透しない為、
ちょっとした衝撃でフックがすっぽ抜けてしまったり、魚の歯に当たった時などに強度が一気に低下しやすい。
また、100円ショップの瞬間接着剤でも使えないことは無いが、
キャップの部分が硬化してしまってすぐに使用不能になってしまったり、ものによっては白く濁りやすかったりするので注意したい。
アロンアルファのシリーズやロックタイトなど、ちゃんとしたメーカー品の方が硬化後の強度も安心かな?
そして接着剤と合わせて使うと便利なのが、アルテコプライマーと呼ばれる硬化促進剤。
湿度が高い日にアシストフックを作ったりすると白化を起こしたり、厚めに接着剤を塗った時は意外と硬化するのに時間が掛かる。
こうなってしまうと作業効率が悪いし、場合によっては関係ない所とアシストフックが接着されてしまって面倒なことになったり(笑)
そういった事を防ぐ為にも、プライマーを買っておくとかなり便利ですね(*^^*)
アシストフック自作に必要な道具まとめ!
アシストフックの自作に必要な道具をまとめてみると、ざっとこんな感じかな!
まずは使いやすい道具をしっかり揃え、快適にアシストフックを量産してくださいね(*^^*)
パーツ1つの選び方を変えるだけでも結構作りやすさや実釣での使い勝手は変わってきますから、自作したフックを使っていく中で色々研究してみるのも面白いですね。
アシストフック自作に必要な道具の紹介はこんな感じ!
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!