さて、今回はサーフのヒラメ釣りにおける夏の時期に意識することや注意点を少し詳しく解説していきたいと思う。
夏の時期のサーフのヒラメ釣りだけど、春や秋と比べるとオフシーズン感が強い印象があるかもしれない。しかし、しっかりと狙って行けばヒラメ自体は十分釣果を上げることが可能な時期になるぞ。
夏というシーズンにおける意識する点などもいくつかあるから、今回はそれを踏まえて紹介していく。
夏の時期についてですが、今回は6月~8月いっぱいくらいまでを対象として話を進めていくからご了解くださいませ。
なお、一年を通じたサーフのヒラメ釣りにおける季節毎の流れは別にコンテンツを作成してある。大まかなヒラメ釣りのシーズンの流れを把握するにはそちらを参考にしてほしい。
◎ヒラメ釣りの時期の流れを知りたい方へ
ヒラメ釣り 夏の釣り方の基礎基本!
夏のサーフの釣りとなると、地域によってはヒラメというよりも青物を狙ったショアジギングなどの方がどちらかというと人気かもしれない。
ブリ系の魚やカンパチなどがよく釣れる夏の時期ですが、ヒラメを狙うとなると
大体梅雨明け位までの時期と、梅雨明けした後の盛夏の時期で釣れ方が変わってくるような傾向がある。
このあたりは釣りに行かれる地域によっても多少違うと思うが、私の住んでいる静岡県では梅雨明け前とその後で釣れる場所や釣れてくるヒラメのサイズなどが結構変わってくる。
まずは大雑把に夏のヒラメ釣りについてまとめておくぞ。
- 梅雨明けまで:春の産卵絡みのヒラメが引き続き狙える。大型のヒラメが比較的多い。梅雨前線に気を付けよう
- 梅雨明けからの盛夏:高水温が続くとソゲが増えてくる。良型のヒラメは水深が有る場所へ落ちやすい
梅雨明け前までの初夏のヒラメ釣り
梅雨明け前までの6月~7月中旬くらいまでのヒラメ釣り。この頃はまだ海水温は非常に高い状態にはなっておらず、真夏のパターンにはなっていないことが多いかな。
私の住む静岡県の場合は、この梅雨の時期のヒラメは結構大型のものを狙って釣ることのできるチャンスの時期になることが多く、ヒラメ釣りが結構アツい。60cm~の大型のヒラメをキャッチすることも十分にできるし、小型のソゲサイズと呼ばれるヒラメは比較的少ない時期に当たる。
それでは、この時期のサーフのヒラメゲームを楽しむうえでの注意点を挙げていくぞ
①梅雨前線の位置に注意する
特に太平洋側のサーフなど、波の影響を受けやすい場所でヒラメ釣りをする場合は注意なのかな。
静岡に住んでいる私の場合、今まで何度この梅雨前線からのウネリの被害にあった事か・・・(笑)
ちなみにこの画像の時も、天気予報ではサーフのヒラメ釣りが楽しめそうな予報で出かけたらこんな有様だったような記憶がある。
梅雨前線が日本から離れた南方に合った場合、天気予報を確認すると
波1.5m、ウネリ無し。
なんていう予報になっていることが結構多いんだよね。
しかし、実際に釣り場に出かけてみると大きなうねりが有ったりすることが多々あるから要注意。これが非常に厄介で、せっかくヒラメ釣りに来たのにウネリで釣りにならないなんて言うことも多いので注意したい。
可能であれば、サーフィン関係のブログなんかをチェックしてウネリの情報も把握しておくと良いと思うぞ(*^^*)
これは結構役立つので、雨が多い季節に釣りをする際には必ず見ておいた方が後で後悔しない。
遠い位置にある前線からの影響は、天気予報には反映されないことも多いから覚えておくと良い。
②曇天~雨天の際は朝夕マズメのパワーが分散しやすい傾向
朝夕の日の出、日の入りが絡んでくる時間帯はヒラメ釣りでは最大のチャンスとされている。
この朝夕マズメの時合いなんだけど、天候が曇りや雨模様といった光量の少ない時間は
活性の上がる時間がハッキリせずにダラダラ反応が出る時間が続いたり、時間が普段よりもズレたりすることが良くある。
ですので光量が少ない天候の時にヒラメ釣りを楽しむのであれば、朝夕のゴールデンタイムに釣れない時は日中に釣りをしてみたりすると、意外といい結果に繋がることがあるぞ(*^^*)
晴れている時の朝夕マズメの時合いに関しては、釣れる時間が大体決まっていて短時間にバタバタっとヒラメが釣り場一帯で上がったりすることが多い傾向が強く出やすい。一方でその時間が過ぎると反応が全くなくなったりすることが多いかな。
この辺りは住んでいる地域によって多少変わってくる部分もあると思うが、静岡のヒラメ釣りではこんな傾向があるぞ。
③ルアーをボトムから離すことも取り入れる
梅雨の時期はまだ海水温は上がりきっておらず、ヒラメの活性自体は結構高い。こういった比較的水温が高いにもかかわらず、真夏のように水温が高くなりすぎていない状態の時はルアーのアクションはどうしたらいいのか。
ある程度活性が高い場合、ネチネチと丁寧に狙いすぎるとかえってヒラメの反応が悪くなることがあるから要注意!
状況次第では底を丁寧に取りすぎず、ある程度ボトムから離して一定層を長い距離リトリーブすると大型のヒラメが反応することがよくあるぞ(*^^*)
海中のヒラメに聞いてみないと詳細はわからないが、ボトムをあまりにも頻繁に取りなおす(リールのハンドル5回転以内くらいまで)釣りだけをやっていると、活性がある程度高い状況下では警戒心の高いヒラメはルアーを見切るのか、比較的小型が多くなる時があるから気を付けよう。
時々着底の間隔を長くしてあげて、ルアーを長い距離泳がせてあげることでヒラメを引っ張ってくる。大体リールのハンドルの巻き数でいうと10回転~かな?
そしてボトムを取りなおすためにフォールさせたり、その着底後の巻き上げでガツンと良型ヒラメが食ってくることが結構目立つ。これは毎回そうしろというわけではなくて、何回かキャストする内の一回でも効果はあるように感じるね!
ヒラメ釣りを言うと、どうしてもレンジを正確に刻むためにボトムを頻繁に取りなおしてしまいがちになるかもしれない。しかし、時々ボトムからルアーを離してあげてヒラメにしっかりルアーを追わせる。
ヒラメって結構長い距離ルアーを追うこともあり、警戒心の強い大型の個体程ルアーに興味を持っても食ってこないだけのことも多い。だから、ヒラメにとって適正水温の時はこの辺りも意識して釣りをしてみると釣果が少し変わってくるかもしれないね!
④ベイトフィッシュの種類をしっかり把握しよう
この晩春~初夏の時期のサーフや港湾部は、ベイトの回遊も活発になってきて波打ち際の生命感も多くなってくる。
サーフには色々なヒラメのベイトフィッシュとなりうる小魚が存在するけど
中心となるのはやはりカタクチイワシを中心としたイワシ系と、この時期浅場に集まりやすいキスかな。ヒイラギやエソの稚魚、小型のイカやタコなんかもヒラメは良く捕食してますが、メインはこの2つになることが多いと感じる。
イワシが浜に打ち上げられているけどナブラやボイルは出ていない。そんな時は、ヒラメやマゴチなどの魚がボトム周辺で餌を追い回していることが多いから大チャンス!
シロギスは投げ釣りでも人気のターゲットだから、釣果情報などを入手すればどのあたりにキスが多く接岸してきているのか把握することが可能なことも多い。
で、このイワシとシロギスなんだけど、今までヒラメを釣ってきた感じでは
どちらかと言えばキスよりも、ヒラメはイワシを好んで捕食しているように感じる。
だからイワシの回遊とキスの釣果が近い場所で見られる場合、どちらの場所を選ぶ方が良いかと言えば
イワシの回遊している場所の方がヒラメの釣果は上がりやすいかな。
実際にヒラメを釣ってみても、キスが腹から出てくることは少なくててワシや小型のイシモチ、タコやイカ、シラスなどを食っていることが今までは多かった。一方でマゴチの場合はキスを好んで捕食する傾向が強いのか、キスがよく釣れている場所で釣りをすると結構好釣果になることが多いかな。
キスって結構体が硬くてウロコも強い。泳がせ釣りでキスを餌にヒラメを狙ってみると、アタリが有っても針掛かりさせるのが意外に難しかったりする。ヒラメはキスの体が硬いからイワシの方を好んで捕食しているのか?地域によってベイトフィッシュは変わることも多いので何とも言えないけど、静岡でヒラメを狙ってきた感じではこういった傾向がみられるように思う。
盛夏のサーフヒラメ釣り
続きまして、ジメジメした梅雨の時期が明けて気温が一段と高くなってくる時期。
この時期になってくると、波打ち際や水深の浅い場所の水温はかなり上昇しやすくなり、ヒラメの適正水温よりも高くなってくることが増えてくる。水深の浅いサーフのヒラメ釣りなどは、少し難しくなることもある。
①水深の浅い場所はソゲが増える
真夏~初秋の高水温期は、小型のソゲの釣れる割合が高くなる傾向がある。
マゴチの釣果は真夏でも比較的安定しやすい一方、ヒラメは釣れてくるサイズが20~30cm台のソゲクラスが多くなってキープサイズのヒラメは減少することが良くある。
特に水深の浅いサーフはこのような傾向になると、小型ばかりが釣れるようになってしまうこともあるので注意。マゴチを釣るのであれば良いけど、ヒラメを狙いたいのであれば水深のある場所を狙った方が良型のヒラメをキャッチできる可能性は高くなると感じているぞ。
②水深のある急深サーフや港湾が狙い目
この盛夏の時期にヒラメ釣りを行う場合、秋~梅雨時期くらいまでの時期に良くヒラメが釣れる場所よりも
一段水深の深い場所。
例えば身近なのが港湾であったり、急深なサーフといったポイントは比較的良型のヒラメが狙えることが多い。
ヒラメ釣りの場合はボトム着底を把握するのが釣りの前提になるから、深すぎても釣りをす
るのが難しくなるからほどほどに(-_-;)
私の場合は大体水深で7、8m~深くて15mくらいまでの場所を探ることが多いかな!
こういった場所はヒラメも狙えるし、外道でハタなんかも良くヒットするので五目釣りが楽しめたりするから面白い♪
調子に乗っていると大型のハタやクエがヒットしてきて、何もできないうちにラインブレイクすることもありますが(-_-;)
水深が比較的浅いサーフでヒラメを夏に狙う場合、ソゲばかりになる時は少し水深を深くする!これは意外と効果があるから、頭の片隅にでも入れておくと良いかな。
③台風や大型の低気圧の接近前・後はチャンス大
この時期なると徐々に増えてくる台風や大型の低気圧。
これらが接近し始めてまだ海にウネリの影響が出るか出ないかといったタイミング(安全面には当然注意)や、台風や低気圧が去って行って何日か経って海が穏やかな状態に戻ったタイミング。
この時はヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュの他に、青物等もかなり活発に餌を追うことがあるので思わぬフィーバータイムに遭遇することがある♪
この荒食いにハマった時の破壊力はとても大きく、ヒラメやブリ系の青物、カンパチなんかが入り乱れて爆釣することもあるね!
ポイントとしては流入河川の周辺やワンド状に地形が変化している所など、ベイトフィッシュが溜まりやすいというのがキーポイントになることが多いかな。
外海が荒れている時なんかは内海や港内にベイトが避難してくることもあり、それを追ってヒラメや青物、シーバスなんかも多く回遊してくることもある。こちらも見逃せないので台風などが接近してくる前や後は状況変化に注意してチャンスをものにしたい所だね。
④水温が高すぎる時はリアクション狙いが効く
適正水温よりも海水温が高くなり、20度後半くらいまで水温が上がってしまうとヒラメの活性はガクンと落ちてくることが多い。
こうなってしまうと、目の前を適当にルアーを通してもヒラメが食ってこないという状況になることもあるので注意だ。
ルアーの種類は何でもいいと思うが、低活性のヒラメには
目の前にルアーをストンと落とす、リアクション狙いが効果的になることがある。
低活性の時には軽いルアーを使ってゆっくりヒラメを誘ったりするのが効果的だと言われているけど、スローなアクションで食ってこなければ逆に早いルアーの動きで口を使わせてみるとアタリが出ることがある。
この時、長い距離ルアーを速い動きで動かしてもヒラメはそれを追うことはしないので、イメージとしてはヒラメの目の前にルアーを真下にストンと落とす。
これをイメージしてアクションさせると、ルアーが着底する寸前に小さなじゃれつくようなバイトがでるというパターンがあるね!
こういう釣りをするならメタルジグやメタルバイブ、重ためのジグヘッドなどが使いやすいかな。逆に大きなテールの付いたワームやシンキングペンシルではフォールスピードが遅くなってしまい、リアクションバイトして来ないこともある。
◎ヒラメをメタルジグで釣る際の基礎をまとめたページ
⑤シャローエリアはエイに注意
毒針に刺されたら危険だし、ルアーにヒットしてしまうと非常に厄介なエイ。
夏の高水温期は浅い波打ち際や遠浅サーフ、流入河川の周辺などはエイが多く発生することがあるから気を付けよう。
私も今まで、エイにいくつのルアーを取られたかわかりません・・・・(-_-;)
夏にフラットフィッシュゲームを楽しむ場合、普段は1号のPEラインを使うことが殆どだけど
夏のエイが多い時期になったと感じたら、メインラインの号数を1.2号にしたりしてタックルの強度をワンランク上げるようにしている。
何もストラクチャーが無いポイントであれば、時間を掛けてやり取りすればかなり大型のものでもキャッチすることは可能。しかし、駆け上がりが水中に有ったりテトラポッドが入っているような場所では強引にやり取りして、むりやりエイを寄せてこないとラインブレイクを起こしてしまったり、ロッドを折られたりすることにもつながるから注意しよう。
特に水温が例年より高い年などは、エイが大量に発生して毎日のようにヒットすることもあるので要注意!
夏のヒラメ釣りまとめ・関連記事!
今回はサーフのヒラメ釣りの夏の時期の攻略法について、基本的な部分の解説をしてきたけどポイントとなる部分は大体こんな感じかな。
夏のヒラメは、春や秋の本格シーズンなどに比べると少しサイズが選べなかったりして狙いにくい部分もあるが、それでも全く釣れないということは無い。しっかりと狙い方をしっかり定めてあげれば、釣果を出すことは十分可能だね(*^^*)
梅雨明け位までは良型ヒラメが狙え、その後小型のヒラメが浅場に多くなって良型ヒラメは若干深い場所に落ちていくというのが全体的な傾向かな。あとはベイトフィッシュの種類や台風の接近などをしっかり把握して釣りに出かけることができれば、釣果アップにも繋がってくると思うぞ。
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