ラインローラーの分解メンテナンス。オイル・グリスの使い分けと基本の手順!

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さてさて、今回はスピニングリールで最も不具合が発生しやすいラインローラー部のメンテナンスについて!

ラインローラーは常に負荷がかかるし、潮を被ったりゴミが溜まったりしやすい場所になる。だから丁寧に使っていたとしても異音が発生したり、固着しやすい。

ラインローラーが固着したりすると、ラインがヨレヨレになってバックラッシュの原因になったりすることもある。メーカーに依頼してメンテナンスをしてもらってもいいけどそうなる前に自分で手入れするのがベスト!

自分でできるようになれば、より安上がりでパーツの交換をすることが出来るようになるしね。

この機会にスピニングリールのラインローラー部のお手入れについて、少し知識を深めておこう。

※ダイワのマグシールド搭載機種については分解禁止になっているので注意。



ラインローラーの分解メンテナンスに必要な道具

ラインローラーメンテナンスに必要な道具

まずはどんなアイテムを使ってラインローラーの洗浄、メンテナンスをするのか?

必要となる道具をまとめて紹介しておこう。

ラインローラーメンテナンスに必要なアイテム
  • オイルまたはグリス:オイルの方が回転は滑らかだが、潮ガミしやすい
  • パーツクリーナー:ベアリングの洗浄に使う
  • 小ビンまたはベアリング洗浄キット:パーツクリーナと合わせて使う
  • ドライバー:基本的にはマイナスドライバーだが、機種によって違うことがある
  • ペーパーや布:パーツ表面の汚れ取りに使う

ラインローラーにはオイルか・グリスか?

ラインローラーに注油する際、使用するアイテムは

  1. オイル
  2. スプレー式グリス
  3. 撥水グリス

この3つを使い分けるのがベスト。分解せずに外から注油作業を行うなら浸透性の高いオイルが良いが、分解して作業するなら適切に使い分けたいところ。

基本的には粘度の差により、ラインローラーの回転性能と防錆性能に差が出ることになるぞ。

ラインローラーに使うオイル・グリスの使い分け
  • オイル:最も低粘度で回転が軽くなる。トラウトゲームやアジング、メバリングなどの繊細なルアー釣り等に
  • グリス:スプレー式のグリスが一般的。オイルよりは回転が重くなるが、潮の侵入は防ぎやすい。オールラウンドに使える
  • 撥水グリス:船釣りや磯、サーフなど潮を被る釣りなどに。高粘度で被膜が強いので潮ガミしにくく、耐久性重視!

簡単な使い分けを紹介するとこんな感じになる。粘度の低いオイルはラインローラーの回転がスムーズになるが、その分使っていくうちにオイルが切れやすくて頻繁なメンテナンスが必要になる。

だから錆などの発生が起こりやすくなるってわけだ。

一方で粘度の高いグリスは回転力では劣るが被膜が強固で長持ちしやすい特徴があるぞ。

私が普段使用しているオイル・グリス

参考までに、普段私が使用しているアイテムを紹介。

シマノ ザルスリールオイルスプレー

軽い回転を望む繊細な釣りに使うリールにはこのオイルで注油している。

オーソドックスなオイルが欲しいなら、シマノ リールオイルスプレーでもOK。こちらはグリスとセットになったものもあるのでお買い得になるぞ。

シマノ リールスプレーグリス

粘度はそこまで高くない、オールラウンドに使えるスプレー式グリス。バス釣りなど~波止場の釣りなどに広く対応できる。

シマノ 特殊撥水グリス

人気のサーフのルアーゲームや磯の釣りに使いたいのがコレ。ラインローラーのベアリングを強力に保護してくれるので、潮ガミによる異音の発生・固着などを防ぐ効果がある。

別にダイワのリールに使っても何の問題もない。

パーツクリーナーと洗浄ツール

ベアリング内部に溜まった汚れや古い油を除去するのは、ラインローラーメンテナンスでは超重要。

パーツクリーナーと洗浄に使う小瓶、または専用のツールがあるとかなり役に立つ。小ビンにクリーナを噴射して作業してもいいんだけど、シールド付きのベアリングの脱脂&グリスの注入はかなり困難だったりする。

そこでめっちゃ役立つのがベアリング洗浄&圧入れ工具。

パーツクリーナをセットして使えば洗浄もできるし、シールド付きのベアリングにもグリスを注入することが出来る便利グッズ。1個持っておくとかなり便利なので、リールのメンテナンスの際におすすめだね!!



ラインローラーの分解メンテナンスの手順!

必要な道具が揃ったところで、ラインローラーのメンテナンスを実際にやってみよう。

ラインローラーを分解し、バラバラに

ラインローラー内部はベアリングが入っていたりすると、少しパーツがゴチャゴチャしていることが多い。取り外したパーツを順に並べて置き、組みなおす際に意味不明にならないように!

パーツ表面の汚れ取り

まずは各パーツをペーパーなどでふき取り、綺麗にしよう。ラインローラーは細かいゴミを巻き込んだりしやすく、場合によってはベアリングがサビていたりすることもある。

汚れがひどい時は、パーツクリーナーをスプレーしたりペーパーに含ませたりして作業しよう。

ベアリングがサビていて回転にゴロつきがあるようなら、騙し騙し使うよりも新しいものに交換するのが絶対に良い。メーカー純正のベアリングを購入してもいいが、かなり割高なので国産の汎用ステンレスベアリングを使うとかなり安上がり。

実際の精度は十分あるし、全く問題なく使用できる。安いのでダメになったら新しいものに変えれば良いだけ!

手持ちのリールによって規格が違うので、調べてから購入するようにしよう。

私の場合はハンドルノブやラインローラーなど、ダメになりやすいベアリングは余分に購入してストックを持つようにしている。そうすればいつでも快適な状態で釣行できるからね♪

ベアリングの洗浄をしよう!

オープンタイプの内部が見えているベアリングなら、ビンにクリーナーを入れて洗浄すればOK。時々ビンを振り、汚れがしっかり落ちるように。

この場合は2分くらい洗浄すれば大体OKかな。汚れがひどいなら、しばらくの間放置しておいても良いね。

専用のベアリング洗浄キットを使うなら、シールド付きのベアリングでもオープンタイプのベアリングでも作業は簡単!

キットにベアリングをセットし、こんな風にパーツクリーナーを噴射すれば簡単に洗浄は終了!

パーツクリーナーが出てくるので、下にペーパーなどを敷いて作業する方が良いぞ。

ベアリングに注油する

ベアリング洗浄後、クリーナーを乾かすためにしばらく時間を空けるのがおすすめ。

ベアリングが乾燥したなら、次は注油作業だね。オイルの場合、またはオープンベアリングにグリスを挿す時はそのままベアリングに注油すればOK。

オープンタイプのベアリングなら簡単だが、シールド付きのベアリングの場合は上の画像のピンク色の部分。ベアリングの内側とシールド部分の隙間を狙って注油しよう!

シールド付きのベアリングにグリスアップするのであれば、洗浄の時となじように専用のキットを使ってみよう。

キットにベアリングをセットし、グリスを注入する。

上から圧を掛ける事で、グリスアップが難しいシールド付きベアリングの内部にグリス充填することが出来るってわけだ。

こんな風にベアリングにグリスが入れば作業は終了!

パーツを組みなおそう

ここまで来たら、後は分解したラインローラーを元通りに組みなおしていくだけ。

この時のワンポイントアドバイスとしては、ラインローラー部のネジとシャフトに軽くグリスかオイルを塗っておくこと。

ネジやシャフトは思いのほか錆びやすく、放置しておくと固着してしまってラインローラーの分解が出来なくなったりする。

シャフトの錆が原因でラインローラー部の腐食が進み、異音や回転不良の原因になることもあるからね(-_-;)

この部品を綺麗にしておくと、次回以降のメンテナンスが楽になるはず。

そしてネジを締め込む際も、きつく締めすぎると次回ネジを回すのが難しくなる。緩まない強さでネジを締めつつ、完全に締め込むちょっと手前位で止めておくのが良いと思う。

以上、ラインローラーの分解、メンテナンスはこんな感じかな。

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